中学からの友人と立ち上げた劇団おろかで永田(山﨑賢人)は脚本・演出を担当しているが、前衛的な作風は上演ごとに酷評され、客足も伸びず、劇団員も永田を見放し劇団は解散状態に。演劇に対する理想と現実との間で悩み、言いようのない孤独を抱える永田。そんなある日、同じスニーカーを履いた沙希(松岡茉優)を見かけ、自分でも驚くほどの積極性を発揮し声をかける。突然の出来事に戸惑う沙希だったが、様子のおかしい彼を放っておけず、一緒に喫茶店に行く。沙希は女優になる夢を抱き上京し、服飾の大学に通っていた。金のない永田は沙希の部屋に転がり込み、二人は一緒に暮らし始める。自分の夢を重ねるように永田を応援する沙希。永田は自分を理解し支えてくれる沙希を大切に思いつつも、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき……。