19世紀。貧しい家庭に生まれ、独学で言語学博士となったジェームズ・マレー(メル・ギブソン)は、オックスフォード大学で英語辞典編纂計画の中心にいた。それは、シェイクスピアの時代まで遡り、すべての言葉を収録するという無謀ともいえるプロジェクトだったが、その道のりは困難を極めていた。そんななか、博士に大量の資料を送ってくる謎の協力者が現れる。その人物は、殺人を犯し精神病院に収監されていたアメリカ人の元軍医ウィリアム・チェスター・マイナー(ショーン・ペン)であった。辞典づくりという壮大なロマンを共有し、固い絆で結ばれていく異端の天才たち。だが、大英帝国の威信をかけた一大事業に犯罪者が協力していることが明るみになると、プロジェクトは暗礁に乗り上げ、ついには、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや王室をも巻き込んでいくことになる……。