良人(EXILE NAOTO)の母・安江(りょう)が、ひとりで店を切り盛りしている焼肉店『根岸苑』。そこは、他界した夫が遺した唯一の形見であった。一人息子を育てながら、愛情込めた手料理をふる舞うことが安江にとって幸福な時間であり、良人も母の美味しい手料理を食べることが何よりも至福の時だった。長年、人々に愛されてきた根岸苑だったが、人気グルメ評論家・古山(松尾諭)が書いた事実無根の記事をきっかけに客足は激減。少しずつ活気が戻り始めた頃、忙しく働き続ける安江に構ってほしい一心で起こした良人の行動により、安江は店を閉じることを決意する……。それから18年。家を飛び出した良人は、うだつのあがらないフリーライターとして自堕落な生活を送っていた。そんなある日、良人は編集者・竹中静香(土屋太鳳)とともに“本物”だけを集めた新しいグルメ情報サイトの立ち上げを任される。第一弾のテーマは因縁の“焼肉”。引き受けることを決めた良人だったが、突如疎遠になっていた安江が倒れたとの報せが届く。病床の安江に会う覚悟が出来ないまま、取材で訪れた名店の先々で懐かしい根岸苑の味と出逢う良人。食を堪能し、人との繋がりの中で母の想いを知り、良人の中で何かが変わってゆく……。