インドの田舎町。9歳のサマイ(バヴィン・ラバリ)は、学校に通いながら父(ディペン・ラヴァル)のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を“低劣なもの”と考えているが、ある日、特別に家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返ったギャラクシー座。席に着くと目に飛び込んできたのは、後方からスクリーンへと伸びる一筋の光。そこには、サマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザル(バヴェーシュ・シュリマリ)がある提案をする。料理上手なサマイの母(リチャー・ミーナー)が作る弁当と引き換えに、映写室から映画を見せてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか“映画を作りたい”という夢を抱くようになるが……。