年の瀬の夜。刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車をとばしている。そんな工藤のスマホに課長から着信が入り、週刊誌に入った署で裏金が作られているという告発について、関わっていないか問い質される。何とかその場をやり過ごしたものの、心の中は焦りで一杯になる。さらに妻から着信が入り、母が亡くなった事を知らされる。その時、車の目の前に現れた一人の男をはね飛ばしてしまう。必死に遺体を車のトランクに入れ立ち去る。そして母の葬儀場に辿り着いた工藤は、車ではねた男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。その時スマホに一通のメッセージが。「お前は人を殺した。知っているぞ」。メッセージの送り主は、県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)。彼もまた、行方不明になったある男が、死亡したことが判明し動揺していた。その男こそ、工藤が車ではねた人物だった。さらにその裏には、矢崎が決して周囲に知られてはいけない秘密が隠されていて……。