親や学校など、すべてに苛立ち、日々不満を募らせる高校生の百合(福原遥)。ある日、進路をめぐって母・幸恵(中嶋朋子)とぶつかって家出した彼女は、近所の防空壕跡に逃げ込む。ところが翌朝、目が覚めるとそこは1945年の6月……戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に案内される百合。そこで出会った女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと日々を過ごす中、彰に何度も助けられ、百合はその誠実さや優しさに惹かれていく。だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった……。