アメリカ・フィラデルフィア生まれ。18歳で女優になる決心をし、51年に映画デビュー。この初出演作を見たスタンリー・クレイマー監督によって「真昼の決闘」(52)のヒロインに抜擢され、その後は「裏窓」(54)や「泥棒成金」(55)などのヒッチコック映画で注目を浴びる。彼女の気品のある美しさはハリウッドでも異彩を放ち、一方ではアル中の夫と暮らす人妻を演じた「喝采」(54)ではその演技も高く評価され、アカデミー主演女優賞を受賞。55年のカンヌ国際映画祭でモナコ公国のレーニエ国王と知り合い、翌年結婚。その後も映画界から復帰の話が舞い込んだが実現せず、交通事故で53歳の生涯を閉じるまで、モナコのファースト・レディとして国を支えた。