女性参政権

イタリアの女性参政権を描いたヒューマンコメディ。
本作は女性の地位の低さが延々と描かれるのですが、女性の参政権というのは結末として描かれる。
てっきり駆け落ちという結末だと思っていたので女性参政権というのに不意を突かれた感じがしましたが、自分が変わるための一歩でもあるところは良かったと思います。

冒頭は奥さんが旦那を眠りから起こすと殴られる。
窓を開けると犬がオシッコをしている。
どんな映画なんだ？と思ってしまいます。
それに本作は、ちょっとだけミュージカルになっている。
音楽に合わせて旦那が奥さんを殴り、頭突きをし、首を締めるのをミュージカルで表現というのは驚きました。

そんなブラックユーモア？がありながら、戦後のイタリアの状況がよく出ている。
本作がイタリアの興行収入で『ライフ・イズ・ビューティフル』を抜いたというのが信じられないのですが、奴隷以下のような奥さんが勇気を出すクライマックスのスリリングな展開と結末に感動する作品でした。