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海難1890
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本作は前半で1890年に起こったオスマン帝国(現トルコの1部)の海軍船エルトゥールル号が和歌山県沖で台風に見舞われ遭難沈没した事件(約90分)と後半で1985年イランイラク戦争で在留邦人がトルコのチャーター機で救出された事件が扱われる。 前半では和歌山の貧しい漁村の人々が自らの危険と貧しさにもかかわらず遭難したトルコ軍兵士らを救出し介抱した美談が描かれる。 暗闇の台風の中救出した人が異国人だったのはさぞ驚いたことだろう。 しかし人種を問わず海難で困った人を救う心は素晴らしい。 木造の帆船に蒸気機関を増設したフリゲートで600人の乗船中助かったのは69人ほどだったそうだ。 後半はイラクのフセインが停戦合意を破棄してイランとの戦闘を激化させ制空権を握るためイランの空港に離発着する飛行機に対する無差別ミサイル攻撃の通告(時間を限って)があり、テヘランに在留していた日本人が母国のJALは危険と回避し、自衛隊は国会承認に時間がかかると対応できない。 何とも無様な状態。 そこでヒロインが知り合いのトルコ大使を頼ってまだトルコ自国民も乗客が大勢いるのに政府チャーター便に乗せてもらえる。 100年前の美談が生きていたというロジックなのだが、そう単純なのかやや説得力に欠ける。 ただ事実としてテヘラン在留邦人がトルコ政府チャーター機でだ出出来たのだから、その事実は忘れるべきではないだろう。
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