完コピ・ギタリスト。

レッド・ツェッペリンのギタリスト ジミー・ペイジの演奏を初めて映像で見て以来、ずっと憧れ続けて、ジミー・ペイジになりきることが人生になった男、ジミー桜井を捉えたドキュメンタリー。

ギタープレイならペイジが演奏した時代それぞれを再現し、衣装や機材などその道のプロと組んで、見た目も同じになってしまう徹底ぶり。

噂を聞きつけたペイジ本人が、ジミー桜井の演奏を聴きにきて賞賛するところは夢を現実にした感動があるが、彼の情熱はそれだけでは終わらない。渡米してコピーバンド(正確にはトリビュートバンドと言うらしい)に加入するも、そこそこ活動期間も長いメンバーにダメ出しを連発して決裂、その後も新たなメンバーを集めても同じことに。こだわり続けて成功させたライブは、こだわりが度を越したせいで大赤字。しかし、レッド・ツェッペリンのメンバーの血統であるジェイソン・ボーナムと仕事をするまでになるとは。

夢見てちゃダメ、夢になるの、は「ロッキー・ホラー・ショー」の中の歌の一節だが、本当にそれを自でいく存在がいた。凄い人がいても撮る人がいなければ世の中には伝わらない。稀有な存在、貴重な作品。