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愛しのアイリーン
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【あらすじ】 村に住む42歳の独身男が、 大金を払って結婚したフィリピン人を連れてきたことで、 母親に反対され、夫婦仲も悪くなる。 -- 1995~1996年に発表されたコミック(未読)が原作で、 映画の時代設定もその頃だろうか? (レンタルビデオ店が登場する) 登場人物の言動は総じてドタバタコメディ並みに異常で支離滅裂で狂っているとしか思えないほど非現実的なのだが、 笑いではなく、(言葉も含んだ)暴力の方が前面に出ているという、 いびつな作品。 これだけなら、 「極々まれに、こんな変な人達やシチュエーションがどこかに実在するかもしれない」 「単なるフィクション」 などと思うことで済ませられたかもしれない。 でも、伊勢谷友介が演じたヤクザに、 「日本は、外国の人や物をお金で買うという、侵略みたいな事をする国」 「日本人に買われて来た外国人なら、日本人から搾取し続ける事を最優先するのが当然」 という意味の台詞を言わせて、 「国ぐるみ」 「国の構造(なのだから、例外的な国民はいない)」 「国vs国の争奪戦」 という 「個人的なケースバイケースの話でなく、主語を大きくして『国が~』と言う」 という発想のストーリーにしているのを見ると、 見過ごすわけにはいかなくなる。 「国が~」の発想が正しいとすると、 現実に日本人と国際結婚した外国人は全員「金目当て」だし、 日本人は「『お金で買った』以上の恋愛には発展しない」だから、 「相思相愛のカップルはいない」 「実在したなら、常識を知らないか、頭の悪いカップル」 などと言っているも同然なのだが、 そんな訳なく、円満な家庭は普通に実在するだろうから、 彼らに対して失礼極まりないだろ! (日本人同士の結婚だって、 「高収入を結婚相手選びの条件にする=自分が良い思いをするために相手の収入を当てにする」 という事が当たり前に行われているのだから、 「お金絡み」が「外国人差別」を意味するとは限らない) この「話の主語を大きくする」のは、 エセ人道主義者の主張によく見られる常套手段。 「人権屋」の目的は、 「被害者を救う」 ではなく、 「自分の政治的主張を通す事」 「自分の影響力を強くし、社会が逆らえないようにする事」 であって、 「その目的に合っていて利用できる被害者を用意する」 「主語を大きくする事で『同じ属性の人は全員被害者に決まってる』として被害を大きくみせかける(≒ねつ造)」 をやっている。 (最も解りやすい人権屋の具体例は、マスコミ) 原作は未読だからあくまで想像だけど、 「大きな主語」の方針を決めたのは、 企画&製作&エグゼクティブプロデューサーの河村光庸かな? なにしろ、 「政府の裏の組織が暗躍」「大学が裏で生物兵器を開発」等の陰謀論を事実にみせかけた映画版『新聞記者』(2018)や、 森友学園関連で自殺した実在の官僚の遺族からストーリーを(勝手に事実を歪曲したと)批判されると「ストーリーは全部作り話なのだから(歪曲も)構わないだろ」と言い訳して開き直り、おまけに遺族から借りた資料も借りパクして返さずひんしゅくを買ったNetflix版『新聞記者』(2022)など、 ありもしない社会問題をねつ造した作品の原案を考えて製作した人だからね。 -- 前述のように、「非現実的な出鱈目」があると書いたが、 中でも出鱈目すぎるのが「猟銃」について。 狩猟免許は人&銃と紐づいているので、家族といえども銃に触る事すらできないし、 先日も「銃の使用手順を少し間違えただけで免許剥奪」という事件で裁判沙汰になったばかりだから、銃口を人に向けるなんて絶対許されないし、 これらの違反を見た警官がおとがめなしで黙認するはずもない。 ちょっと調べれば判る事実もまともに描けない映画が、 「社会の実態を鋭くとらえた社会派映画」と見なせる訳もなく、 むしろ「詐欺映画」「デマ映画」の称号こそ相応しい。 -- 【基本情報の追加】 アスペクト比=1:1.85(アメリカンビスタ)
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