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J・エドガー
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アメリカ連邦捜査局(FBI)初代長官(任期:1936-1972)のジョン・エドガー・フーバー(1895-1972)の伝記映画。 彼が捜査の仕事に就いた1919年から、 1936年のリンドバーグの子供の誘拐事件の裁判までの事を、 1963年頃に語る回想シーンと、 1963年から1972年までのシーンとの、 2つの時代が同時に展開する。 クリント・イーストウッドが監督&製作&音楽を担当し、 原作は無く、オリジナル脚本。 -- 実話とはいえ、 当人は元々秘密の多い人だし、証言も創作している可能性が高いし、 第三者の証言があっても「噂話」みたいなもんだし、 このストーリーはどこまで本当か判らない。 一般的な「権力者が主演のフィクション」と見なした方が良いかも。 イーストウッドは、おそらく「共和党支持寄りの中立の立場」の人で、 もしもハリウッドに多く居るコリコリのポリコレの民主党支持者が作ったのなら、 フーバーの事をウソでも悪人として強調する「偏向映画」になっていたと思うので、 その点では、中立的な映画になって良かった。 -- 司法省捜査局でキャリアをスタートした頃は、 「犯罪撲滅を目指す」 「捜査において欠けていた『情報収集と活用』『科学捜査』を整備する」 「組織の改善」 などに熱心で、 その結果、リンドバーグの子供の誘拐事件も解決できて、 FBIの存在自体が彼の功績だと示される。 一方、功罪の「罪」の方は、 「目的意識が高いと、そんな自分は正義で偉いと思うようになる」 「ちょっとでも自分に同調しないだけで他人を排除したり悪人と思ったりする」 そして、権力を持つことができた後は、 「権力を手放したくない気持ちが強くなり、誰もが敵に思え、具体的な手段で潰そうとする」 という、一般的に独裁者が陥る状況になる。 まぁ、でも、「他の映画で見たことある」ってだけだと、 存在価値が弱いのだが…。 その点では、 「正義感がこじれて独裁者になった」 の流れまでは他の映画でも観た事があるのだが、 「競馬の不正で私利私欲にはしる(映画では描かれないがマフィアの仕業との説も)」 となるのは、 正義感があるならやらないのが自然なはずで、 他の映画でもあまり見た事がなく、気になる。 でも、これはについては、ほんのちょっとしか描かれなかった。 -- 1つ謎なのは、 ロバート・ケネディの執務室にあった暖炉が、 ジョン・F・ケネディが狙撃されたとの知らせをフーバーが受けた時に居た部屋にもあったのだが、 それは、何か意味があったのか? 単なるミスか? 私の勘違いか?
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