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白と黒(1963)
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白と黒 1963年、東宝作品。まずもって、橋本忍の教科書のような見事なオリジナル脚本。開巻に、コロンボ刑事シリーズのように、殺人シーンを出しながら、そのあとの捜査、公判を通じて展開し、最後に予想もつかない結末になる大胆な構成。しかも、その展開にも隙がなく、台詞、散りばめられた世相描写など、まったく無駄がない。その脚本を演出したのが黒澤明の愛弟子の堀川弘通。完成されたモノクロ画面に、師匠黒澤ばりのダイナミックな演出、武満徹の大胆な音楽で時にショックの緩急を加え、緊張感が持続する。正直、殺人事件における犯罪者と捜査陣との知的なゲーム的なものを予想して選択したが、検察批判を含んだかなり衝撃的な内容のものであった。また、霞が関の風景や高度成長期における歓楽街の風俗描写も今となっては貴重。喫煙、セクハラなんておかまいなしなのだ。 愛すべき主人公の検事に小林桂樹をはじめ、仲代達矢、乙羽信子、大空真弓、千田是也、東野英治郎、小沢栄太郎、西村晃、山茶花究といったプログラムピクチャーとは思えない豪華なキャスト。若き日の井川比佐志のギラギラした感じもいい。加えての音楽の武満徹の起用。そして、なんと、自分の原作でもないのに、松本清張が特別出演している、これらは、堀川弘通の1960年作品「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(松本清張原作、橋本忍脚本)の成功によるご褒美的なものだろうか。それにしても、映画史に残っていない中にも、こんな掘り出しものがあったとは。
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