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鑑賞日 2025/03/22  登録日 2025/03/22  評点 80点 

鑑賞方法 テレビ/無料放送/BS松竹東急 
3D/字幕 -/字幕
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こんなに前から警告を発していたとは。。。

言わずと知れたジョン・カーペンター監督の傑作です。

主人公ナダは今は亡きプロレスラーのロディ・パイパーさんですが、なかなか味のある演技です。

メディアを信じるなというメッセージがこんな昔から発せられていたのに、最近まで気づかなかった自分が情けない。

伝説の6分間バトルの必要性はありませんが、まあ、アレはアレで面白い要素ではあります。

ひとつ気になるのはエイリアンは富裕層なはずなのに、現場警官などに多数見られ、彼らにも貧富の差や、階層が存在しているご様子なこと。

まあ、アクション映画でもありますから、ザコキャラ蹴散らす設定は外せませんが、主人公たちがエイリアンの存在に気づいていない愚かで無知な(地球人の)人に暴力を振るいまくるのだとしたら正義が成立しなくなりますもんね。

ドンブラザーズにオマージュされたサングラス越しの世界は、ある意味わが国の現在地ですな。
隣国やらなんやらの緩くじんわり進められる侵略に晒されながら、私欲のために見て見ぬフリや、協力までしてしまう政治家たち。
あー、貧しい。あー、どうしようもねえと言って現実に立ち向かうことのない国民。

革命先導者が現れなくても、偶発的に出現したヒーローがいれば、ブレイクスルーは起こるんだよと映画は教えてくれています。
わたしゃ、この作品みたいなことを現実社会にも求めてしまいたくなります。

しかし。
しかし、ギャグとしても充分すぎるエンディングのあと、ふと思ってしまうのです。

恒星間航行を実現しているエイリアンたちの顔バレに気づいても、緩くじんわり進められる侵略が全面的な武力侵略に切り替えられたら、太刀打ちできないんじゃないかという懸念を。。。

まあ、とにかく現実社会と比較して鑑賞してみてください。
作中、エイリアンの偉いさんが語る侵略の完了は2025年となっとります。

とにかく、
皮肉と風刺の宝箱やー

あ、ちなみにナダに同調して最後まで戦ってくれたフランク役のキース・ディヴィッドさんはジョーダン・ピール監督の「NOPE/ノープ」で、コインで天に召される父親を演じておられ、現役バリバリでございます。