ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

わんすあぽんなたいむいんあめりか|Once Upon a Time in America|Once Upon a Time in America

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

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レビューの数

92

平均評点

80.1(604人)

観たひと

906

観たいひと

93

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1984
公開年月日 1984/10/6
上映時間 205分
製作会社 アーノン・ミルチャン・プロ(ラッド・カンパニー)作品
配給 東宝東和
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アウトローの世界に身を投じた若いユダヤ移民たちのつかの間の栄光と挫折を描く。製作はアーノン・ミルチャン。エグゼキュティヴ・プロデューサーはクラウディオ・マンシーニ。監督は「夕陽のギャングたち」のセルジオ・レオーネ。彼の遺作となった。ハリー・グレイの原作をレオ・ベンヴェヌッティ、ピェロ・デ・ベルナルディ、エンリコ・メディオリ、フランコ・アルカーリ、フランコ・フェリーニ、レオーネが共同で脚色化、撮影はトニーノ・デリ・コリ、音楽はエンニオ・モリコーネ、編集はニーノ・バラリ、衣裳はガブリエラ・ペスクッチ、美術はカルロ・シーミが担当。出演はロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガヴァン、トリート・ウィリアムズ、チューズデイ・ウェルド、バート・ヤングなど。日本版字幕は進藤光太。イーストマンカラー、ビスタサイズ。1984年作品。後に229分の完全版が発表された。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

デヴィッド・アーロンソン、通称ヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)はユダヤ移民の子である。1923年、17歳のヌードルスがマックス(ジェームズ・ウッズ)と出会ったことから、仲間が寄り集まってゆく。パッシィー、コックアイ、年少のドミニク、親が経営するバーを手伝うモー、ヌードルスが憧れているモーの妹デボラ(エリザヴェス・マクガヴァン)、ケーキ1個で誰にでも身体を許してしまうペギー…。折りからの禁酒法施行を利用して稼ぐことを覚え、その金を共同のものとして駅のロッカーに常置しておくことを誓い合った彼らに大きな試練がやってくる。地元のやくざバグジーたちの襲撃でドミニクが殺されてしまったのだ。怒ったヌードルスはバグジーを刺し殺す。刑期は6年だった。1931年、刑務所から出てきたヌードルスも、迎えに来たマックスもすっかり成長していた。デボラも少女から成熟した美しい娘へと変貌し、彼女への愛が再び燃え上がった。再会の喜びにひたる間もなく、ヌードルスは新しい「仕事」にひき入れられた。デトロイトのギャング、ジョー(バート・ヤング)が持ってきたある宝石店襲撃プランを実行することになったのだ。事は手順どおり運んだ。だが店の主人の妻キャロル(チューズデイ・ウェルド)の意外な抵抗にあい、ヌードルスは彼女を犯す。禁酒法時代はやがて終焉を迎え、彼らは次の仕事に着手した。多発する労働争議への裏からの介入だ。しかし、ヌードルスの心は充たされなかった。デボラの愛が欲しかったのだ。しかし彼女はハリウッドに行って女優になるという幼い頃からの夢を実現するために、彼の前から姿を消した。ある日、マックスが全米一の警備を誇る連邦準備銀行を襲撃する計画を打ち明けた。ヌードルスは頑強に反対したが、マックスは言い出したらひき下がらない男だ。マックスの愛人になっているキャロルは警察に密告してマックスの計画を潰す以外に彼の命を助ける方法はないとヌードルスに懇願した。ヌードルスはキャロルの願いを聞き入れ、ダイヤルを回した。1968年、60歳を越したヌードルスは1通の墓地の改葬通知を手にしてニューヨークにやってくる。彼は、密告によって警察に殺されたマックス、パッツィー、コックアイが眠る墓地で1個の鍵を発見した。それはあの駅のロッカーの鍵だった。ロッカーの中には現金がつめ込まれた鞄が置いてあった。マックスは生きている! ヌードルスはその直感に従って今は女優として大成しているデボラに会い、デボラの子がマックスにそっくりなので唖然とした。ヌードルスとマックスは30数年ぶりに会った。マックスは、今はベイリー財団の理事長として政財界に君臨しており、ヌードルスの裏切りは全てマックスが計画したものだったのだ。ヌードルスはマックスの邸宅を辞し、彼のあとを追ってきたマックスは、清掃車の後部に身を投じた。(東宝東和配給*3時間25分)

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1984年7月下旬号

試写室:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

2024/07/25

2024/07/28

65点

レンタル/東京都/TSUTAYA 
字幕


胃にもたれるねぇ

1920年代、17歳のユダヤ移民の子ヌードルス(通称)は、ブルックリンから越してきた同じくユダヤ移民の子マックスと出逢う。
ふたりは意気投合。
同年代のパッシィー、コックアイ、それに年少のドミニクを加えた仲間で、街でひと稼ぎしていた。
そこには、親が経営するバーの手伝いをする太っちょモーも時々加わっていた。
モーの可憐な妹デボラにヌードルスは恋心を抱いていた。
ある日、バグジー率いる年長集団といざこざが起こり、殺されたドミニクの復讐で、ヌードルスはバグジーを刺し殺してしまう。
刑期は6年。
20代半ばになったヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)を迎えに来たのはマックス(ジェームズ・ウッズ)。
マックスは禁酒法下で、太っちょモーを利用してスピーク・イージー(もぐり酒場)を経営して、裏社会ではちょっとした顔だった。
しかし、「ボスは俺自身だ」と言っていたマックスも、大立者フランキー(ジョー・ペシ)の仕事をするようになっており、そして禁酒法の終焉とともに自棄な銀行強盗を計画するようになった・・・
そして、パッシィー、コックアイとともに焼死体で発見され、ヌードルスはひとり、グレイハウンドのバスに乗り、姿を消した。
それから30数年、60年代後半。
老年期に入ったヌードルスのもとに一通の手紙が届き、ヌードルスは街へ戻って来る・・・

といった物語で、禁酒法時代の30年代を中心に、少年時代と老年期の現在が複雑な時制で描かれます。

豪華な美術とゆったりとした語り口で、壮大な絵巻物をみるような感じであるが、いかんせん、物語が薄っぺらい。

「男たちの友情と裏切り」といえば聞こえはいいが、ヌードルスもマックスも下衆な男で、彼らをとりまく人物も概ね下衆な人物なので、途中から「どうぞ、ご勝手に」って感じになってしまいます。

花を添える女優陣は、少女期のデボラを演じるジェニファー・コネリーが格段に良く、成長してからを演じるエリザヴェス・マクガヴァンは、やや小物な感じは否めない。
マックスの情婦キャロルを演じるチューズデイ・ウェルドが、予想外にいい味を出しています。

エンニオ・モリコーネの音楽も甘美で素晴らしいのだけれど、のべつ同じようなトーンで流れるので、胃にもたれる感じがします。

どうもセルジオ・レオーネ監督とわたしは相性が悪いなぁ。

2024/05/24

82点

選択しない 


格調高いバイオレンスドラマ

凄惨な暴力や凌辱場面もあるが、格調高い映像とエンニオ・モリコーネの音楽のおかげで上質さを堅持している。ドラマはヌードルスとマックスの出会いや悪ガキ仲間の友情などが描かれた少年時代が良く、特に「アマポーラ」をバックに踊るジェニファー・コネリーの美しさにうっとりする。
 その後のヌードルスとマックスの友情と裏切りのドラマとなるが、マックスがヌードルスに対してコンプレックスを持っているのが肝か。クライマックスで死んだはすのマックスが生きていた展開には驚かされるが、結局は黒幕的な誰かに消されて清掃車で運ばれて行くのが恐ろしい。
 ラストでありし日の、一時の現実逃避で阿片を吸ったデニーロの笑顔で終わるのにハッとさせられる。全ては阿片を吸って見る夢の様なものという事か。色々考えられるが、いずれにせよ笑顔にしているのは遠い記憶の少年時代の仲間たちだと思いたい。

2024/05/01

2024/05/02

100点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


秩序ある世界

GWの谷間の真ん中に休みをとって、
午前中に「辰巳」と言うヤクザ映画を観て、秩序なき世界を観て。

帰宅後、この映画を観る。

家族は全員外出している。
時間はある。

がっつり堪能しました。

前回はエクステンデッド版を観ていて。
その追加シーンの傍若無人さに呆れたものの、
この世界を解釈するのに必要なシーンであったことを理解した。

で、今回、このエクステンデッドなシーンが無いと、
あれー?と違和感を感じるようになってしまった。

映画の余韻を消してしまうと、映画の/脚本の秩序を求めてしまうようになった。

これは相当に残念だ。

2023/04/23

2023/04/23

78点

VOD/U-NEXT/レンタル/PC 
字幕


5つものバーヴョン

 私が映画館で見た時には、インターミッションはなかったように記憶しています。ウィキペディアでは、初回劇場公開版が144分、劇場再公開版が205分、完全版は229分、エクステンデッド版251分、オリジナル版269分と、5種類もあるそうです。

 当時はレオーネの新作を待っていたのではなく、'84年度の洋画ベストワンであり、何よりデニーロを見たいという思いが強かったです。「ゴッドファーザーPART2」の若きヴィトー役、「タクシードライバー」のトラヴィス役、「ディアハンター」のマイケル役などなど鮮烈な印象があったからです。おそらく、再公開版で見たのだと思います。

 今回229分の完全版を見て、デニーロの視点で見れば、初めての老け役を見事に演じており、青年の頃の裏切りなど歯牙にもかけない心境は素晴らしいです。しかし、それがそれほど響かないのです。

 それは、レオーネの視点に移してみると、「ワンスアポンアタイム」シリーズの「ウエスタン」「夕陽のギャングたち」が期待を超えて、充分に熱かったからかもしれません。

2023/04/01

2023/04/02

80点

テレビ 


モリコーネ音楽を聴くのが主目的で鑑賞。年代が前後するので、仲間たちのお顔がなかなか覚えられず、ストーリーもよく分からなかった。エリザベス・マクガヴァンが若くてキレイ。モリコーネ作のテーマ曲「デボラのテーマ」は素晴らしく美しいが、モリコーネ作以外の曲も効果的に使われていた。デボラが出てくる時流れる「アマポーラ」はホセ・ラカジェが1922年に発表した曲。コール・ポーター作曲の「夜も昼も」(1932年)も使われていた。ラストのゴミ収集車の謎。余韻が残る終わり方だった。

2022/07/23

2022/07/23

82点

購入/ブルーレイ 
字幕


かつてのアメリカの姿を撮る

禁酒法時代のアメリカに導かれたとき、そして現代に戻ったときとアメリカの姿を背景として満喫できる壮大なアメリカ映画。