バグダッド・カフェ

ばぐだっどかふぇ|Bagdad Cafe Out of Rosenteim|Bagdad Cafe Out of Rosenteim

バグダッド・カフェ

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レビューの数

57

平均評点

77.3(449人)

観たひと

776

観たいひと

66

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 西ドイツ
製作年 1987
公開年月日 1989/3/4
上映時間 91分
製作会社 ETT=フィルム・GPIZ=MITプロジェクト=UDB=ハッセン・ランドフンク
配給 KUZUIエンタープライズ
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

うら寂れた砂漠のモーテル“バグダッド・カフェ”にやって来た一人の女性と、彼女をめぐる人々との交流を細やかに描いてゆく。製作・脚本はパーシー&エレオノーレ・アドロン、監督は「シュガー・ベイビー」のパーシー・アドロン、撮影はベルント・ハインル、音楽はボブ・テルソンが担当。出演は「シュガー・ベイビー」のマリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー、ジャック・パランスほか。なお本作品のオリジナル・タイトルは“Out of Rosenteim”。1994年には17分長いヨーロッパ・ヴァージョンが<完全版>として公開されている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ミュンヘン郊外の田舎町、ローゼンハイムから観光旅行にやってきたミュンヒグシュテットナー夫妻は、ディズニーランドからラスヴェガスの道中で夫婦喧嘩になってしまい、夫(ハンス・シュタードルバウアー)と別れ車を降りたジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、重いトランクを提げてあてどもなく歩き出した。やっとの思いでたどりついた、さびれたモーテル兼カフェ兼ガソリンスタンド“バグダッド・カフェ”で部屋を借りようとするジャスミンに、女主人のブレンダ(CCH・パウンダー)は不機嫌な迷惑そうな表情を隠そうとしない。いつも昼寝ばかりしているバーテン(ジョージ・アキラー)、自分の赤ん坊の面倒も見ずに一日中ピアノばかり弾いているサルJr(ダロン・フラッグ)、ハネッカエリ娘のフィリス(モニカ・カローン)達に始終腹を立てているブレンダは、たった今ノロマな亭主サル(G・スモーキー・キャンベル)を追い出したばかりだったのだ。トラック野郎相手の女刺青師デビー(クリスティーネ・カウフマン)、ハリウッドから流れてきたカウボーイ気取りの画家ルーディ(ジャック・パランス)、そしてヒッチハイカーのエリック(アラン・S・クレイグ)と、客も奇妙なのばかり……。やがてブレンダは、この薄気味悪い大女ジャスミンを追いだそうと躍起になるが、彼女の怒りが爆発するのは、ブレンダの留守中にジャスミンがモーテルの大掃除をしてしまったこと。しかしその頃から、サルJrとフェリスがいつしか失くしていた包容力を求め、ジャスミンの部屋をしばしば訪ね、また彼女の柔和な人柄と笑顔に魅かれたルーディは、絵のモデルに、とジャスミンを口説き始める。そしてブレンダは、ある朝カフェの客相手に手品を披露し始めたジャスミン目当てに客が“バグダッド・カフェ”にやって来るのに、次第に表情をやわらげてゆくのだった。しかし、すっかりカフェの一員となったジャスミンに、保安官(アペサナクワット)は、ビザの期限切れと、労働許可証の不所持を理由に、西ドイツへの帰国を命じるのだった。数カ月後、ジャスミンは“バグダッド・カフェ”に戻ってきた。歓喜で彼女を温かく迎えるブレンダたち。そしてそんなジャスミンに、ルーディはプロポーズする。そして勿論、ジャスミンはそれを受諾するのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1989年10月上旬号

VIDEO:「バグダッド・カフェ」特集

1989年5月上旬号

外国映画批評:バグダッド・カフェ

1989年3月下旬号

外国映画紹介:バグダッド・カフェ

1989年3月上旬号

グラビア:バグダッド・カフェ

特集 バグダッド・カフェ:評論

特集 バグダッド・カフェ:プロダクション・ノート

2023/04/26

2023/04/26

80点

選択しない 


ジャスミンの融和マジック

 何度見ても見飽きない作品。
 片田舎の砂漠地帯にポツンとあるさびれたカフェに集まる、何の変哲もない人たちの日常的な風景が描かれるだけなのだが、そこはとても非日常的な雰囲気を醸し出している。こんなところがあれば、一度は行ってみたいと思わずにはいられない。事実この撮影場所は観光スポットになっているようだ。

 殺伐とした人間模様がジャスミンの来訪によって生き生きとした姿に変わっていく様子はまさにマジック。口うるさく怒鳴りまくっていたブレンダの表情が柔和になっていくのが心地よいし、ジャスミン自身も明るく輝いていく。自称画家の老人(ジャック・パランス)もついほれ込んでしまうのもわかるような気がする。
 ブレンダの息子が弾くピアノに目を閉じて聴き入るジャスミンの美しさに目を奪われる絵描きの場面が印象的だ。ジャスミンの魅力の第一発見者はこの絵描きだろう。ここを境に映画は明るく転調していく。

2023/03/25

85点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


アメリカ田舎の砂漠一本道沿いカフェを舞台にした優しいダイバーシティ

ネタバレ

備忘メモ:
大好きな雰囲気を持った映画
斜めに写す
顔のアップに意味が?
カフェの背景の景色が、夕暮れの真っ赤、朝始めの濃い青さ等。
ブーメラン。
1シーン1シーンが、何かほんわかした優しさをもつ。
音楽が良い。と言うか、あの私が以前何度も聞いて良い雰囲気のある曲だと感じていた”Calling You”は当作品オリジナルなんだ!
それから、最後のミュージカル風にバグダッドカフェを歌った曲は、当作品そのものを歌ってて共感出来た。「人生をローギアで生きよう」とか「Tragicな事は忘れて、Magicな世界を楽しもう」。
出会いって、マジック。
最初にカフェ&モーテルに着いた時のジャスミンの顔は、ドイツ人の大柄女性の典型的な固いイメージを映し出していたが、徐々に柔らかくなるのが良かった。
肩を張らず、ローギアな生活シーンを映し出してくれて、とても癒された。
自分なりに、人の為になる事をしようとするジャスミン、見様見真似の手品、人としても優しさを感じる
絵のモデルになるが、だんだんと大胆になるジャスミン。
でも、そんな夢は長続きしない。観光ビザ切れでドイツへ帰国するジャスミン。そして、再度帰ってくる。果たして、同じ様な生活が戻ってくるんだろうか?ここからが、観終わった後の映画の良し悪しを決める分かれ道。
楽しい雰囲気の中に、刺青女性がモーテルを離れる。too much harmonyと言って。おっ、来たな!シビアな出来事を混ぜるか?
今は商売繁盛。長いこと遠目に観ていた夫がブレンダの元に戻ってくる。そして、風が強い朝、ルディが「画家として、紳士として」ではなく「男として」ジャスミンを訪問。何か着ようと思うが、下着のまま迎える彼女。お決まりのダラダラ理由やメリットを述べた後のプロポーズ、そして、彼女の返事が「ブレンダに聞かなきゃ」。観客が「良いって言うに決まっているだろう」と突っ込む間も無く、END。各人の生活が変わっていくので、関係性も変わっていくでしょう。後は、登場人物たちの流れに任せましょう~というラストでした。なるほどねぇ、ハッピーだぁ、とか、不幸の兆しがぁ、とかいうラストではなく、さぁこれから第二章というラストが良かった。
ジャスミンの夫は?

2023/03/19

2023/03/21

70点

選択しない 
字幕


ドイツ人が描いたアメリカ

原題のOut of Rosenheimの方が内容をよく表している。
ドイツ人女性が故郷ローゼンハイムを出てアメリカで暮らすお話のドイツ映画。なので、ドイツ人が思うアメリカが描かれている。

主人公は南部ババリア出身なので、皮の半ズボンLederhosenを持っていたりする。

カフェのピアニストがバッハを弾いていたのにラグタイム弾きに変わってしまうのは何だか勿体ない。

役者も舞台もお話も素敵ではあるけど、映像は美大生の卒業制作みたい。高めの色温度、ハイコントラスト、派手なケラレ。ケレン味たっぷり。

音楽は言わずと知れたCalling you。これは素晴らしい。

時代を代表するおしゃれな一本ではあると思います。

バグダッドの綴りがイラクの首都なら正しくはBaghdadですが、ここではBagdad。なんとなくニセモノ感、という受け止めでよいのかな。

2023/03/21

2023/03/21

78点

選択しない 


こんなんだったんだぁー

大昔に見て以来の再視聴。こんなんだったんだ。もっと気怠い感があったかと思ったけど、そうでもなかった。ワケわからん感もありながら、けっこう好き。

2023/01/24

2023/01/24

75点

テレビ/無料放送/その他 
字幕


こういうお話だったのね

いわゆるミニシアターブームというのが30年以上前にあった頃に、カルト的な人気を誇った作品というイメージ。映画のタイトルだけすごく有名だから知ってはいたし、映画の主題歌であるCalling Youも大好きではあったのだけど、実際に映画を鑑賞するのは今回が初めて。いやー、こういうお話だったのね。
結局のところ主人公のヤスミンという女の人がどこからやってきて、最初にちょこっとだけ出てくる人との関係とかついに分からないんだけど、とにかくそういう謎の女がやってきて、砂漠の中の寂れたカフェに集う人たちが少しずつ変わっていくという、ある種のおとぎ話のような物語。この映画の本質は様々な形で解釈できて、だからこそあの頃人気が出てのだろうなと想像される。でも、これがいま公開されたとして、あの頃と同じような受容のされ方をしたかな。やはり映画って公開された時代の雰囲気と不可分に結びついたものだと強く感じる。個人的には結構好きなテイスト。出ている人の中ではカフェの女主人のブレンダというキャラが好き。

2022/03/05

2022/03/29

73点

VOD/U-NEXT/購入/テレビ 
字幕


不思議な魅力の映画

さびれたモーテルにバクダットカフェ
ドイツ人旅行者ヤスミン
そこに集まる変な人たち
最初と最後に流れるコーリングユー♪が耳に残る