2022年1月16日に鑑賞。DVDにて。1時間41分39秒。スタンダード・テクニカラー。開巻とラストは、セピア色カラーである。本DVDのカラーはそれほど悪くはない。VICTOR FLEMING PRODUCTION=MGM映画。正確な原題は「The Wizard of Oz」である。
画面では、製作:Mervyn Leroy、監督:Victor Fleming、脚本:Noel Langley、Florence Ryerson、Edgar Allan Woolf、脚色:Noel Langley、原作:L. Frank Baum、作詞:E. Y. Harburg、作曲:Harold Arlen、編曲:Herbert Stothart、撮影:Harold Rosson である。
主要な歌曲は全9曲である。1曲目のドロシーが歌う『♬ Somewhere Over the Rainbow Sky's all Blue 青い鳥が虹を越えるなら、私にもきっとできるはず どこかへ行きたい~』もっと、ジュディ・ガーランドの独唱が聴けると思ったがそうではない。独唱はこの1曲だけ。他の8曲中5曲はジュディ・ガーランドも歌うが独唱ではない。
「初恋合戦」(1938)のジュディ・ガーランド(15-16歳)の独唱は素晴らしい。必見です。本作のジュディは、16-17歳である。
なかなか示唆に富んだ映画である。
ラストの「オズの大魔王」こと「パー・アデュア・アトアルタ」(は、開巻の占い師マーヴェル教授と同じ俳優 Frank Morgan)が言う。カカシへ「君には証しが足りないだけだ。プルリバス・ウーナム大学の学長代理として君に卒業証書を授与しよう。THD(思想学博士)の学位を与える」。ライオンへ「危険から逃げるのは、意気地なしとは限らん。勇気と理性を混同している。メダル(十字勲章)をあげよう。魔女退治の君はとても勇敢だった。君は英雄の仲間入りだ」ブリキ男へ「心があればつらい思いをする。善いことをする人は、心の広い人と呼ばれる。君の暖かい心を讃える。感謝の気持を上げよう。★どれだけ人を愛するのじゃなくて、愛されるのが大事だ」→これは、どうでしょう。異論があるでしょう。ハート型の時計をブリキ男のあげる。カチカチ(=心臓)の音がする。
北の魔女グリンダ(Bille Burke)「自力で帰れるわ。彼女自身が考える必要があるわ」ドロシー「私が一番手に入れたいものは、おうちにある。近すぎて・・・」北の魔女「その靴(ドロシーの竜巻で巻き上げられた家の下敷きで死んだ東の魔女のルビーの赤い靴)が連れて行ってくれるわ。目を閉じて踵を3回打ち鳴らす」ドロシー「There's no place like home.」
ラストのドロシー「魔法の国へ行ってたの。皆が大好きだから、もうどこへも行かないわ」→これも異論があるでしょう。
農園の使用人たち、ハンク(Ray Bolger)がカカシ男、ヒックリー(Jack Haley)はブリキ男、ジーク Zeke(Bert Lahr)がライオン(頭に赤いリボンをつけている)、地主のミス・ガルチ(Margaret Hamilton)が西の魔女である。オズ国のマンチキン市の The Munchkins は 「The Singer Midgets」 とある。マンチキンたちは、少年少女たちもいる。
『千里眼マーヴェル教授 ヨーロッパの王族もご用達 Professor Marvel The Crowned Heads of Europe Let him read your Past-Present and Future in his crystal 』馬と馬車、焚火のソーセージを犬トトが食べる。
西の魔女の城への看板『HAUNTED FOREST WITCHES CASTLE 1MILE 』『Y'D TURN BACK IF I WERE YOU』
一番面白いのは、西の魔女がホウキにまたがってエメラルド市の上空で描く黒い煙文字『SURRENDER DOROTHY』