恋におちたシェイクスピア

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恋におちたシェイクスピア

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レビューの数

83

平均評点

75.5(585人)

観たひと

1012

観たいひと

78

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス
製作国 アメリカ
製作年 1998
公開年月日 1999/5/1
上映時間 123分
製作会社 ミラマックス・フィルム作品(ユニヴァーサル映画提供)
配給 UIP
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

文豪シェイクスピアの秘められた恋物語を劇中劇と絡めて織り成した一大ラヴ・ロマンス。監督はイギリス演劇界出身、「Queen Victoria 至上の恋」のジョン・マッデン。製作総指揮は「マイ・フレンド・メモリー」のジュリー・ゴールドステイン、「54」のボブ・ワインステイン。製作は「鳩の翼」のデイヴィッド・パーフィット、「エマ」のドナ・ジクリオッティ、「真実の行方」のエドワード・ズウィック。脚本は「カットスロート・アイランド」のマーク・ノーマン、「ビリー・バスゲイト」のトム・ストッパード。撮影のリチャード・グレトリックス、音楽のスティーヴン・ウォーベック、、美術のマーティン・チャイルズは「Queen Victoria 至上の恋」に続く参加。編集はデイヴィッド・ガンブル。衣裳は「ベルベット・ゴールドマイン」のサンディ・パウエル。出演は「魅せられて」のジョゼフ・ファインズ、「ダイヤルM」のグウィネス・パルトロウ、「Queen Victoria 至上の恋」のジュディ・デンチ、「レ・ミゼラブル」のジョフリー・ラッシュほか。第71回(98年度)アカデミー作品賞・主演女優賞・助演女優賞・オリジナル脚本賞・美術&装置賞・衣裳デザイン賞を受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

芝居熱が過熱するエリザベス朝のロンドン。ローズ座は人気作家ウィリアム・シェイクスピア(ジョゼフ・ファインズ)のコメディが頼みの綱だったが、彼はスランプに陥っていた。なんとか書き出した新作コメディのオーディションにトマス・ケントと名乗る青年がやってくる。実はトマスが裕福な商人の娘ヴァイオラ(グウィネス・パルトロウ)の男装した姿だった。商人の館にもぐり込んだシェイクスピアは、ヴァイオラと運命の恋に落ちる。その日から堰を切ったように劇作を書き始めたが、トマスから親が決めた結婚のためもう会えないというヴァイオラの別れの手紙を受け取り、納得できずまた館へ。そこでトマスがヴァイオラの仮の姿だと知る。心のままに結ばれたふたりはその後も忍び逢いを続け、この恋が次第に運命の悲恋物語「ロミオとジュリエット」を形づくっていく。ヴァイオラは、トマスとして劇場の皆を欺き芝居の稽古を続けていた。初演を待つばかりの日、トマスが実は女性であることがバレ、劇場の閉鎖が言い渡される。女性が舞台に立つことが許されない時代だったのだ。ライバル劇場のカーテン座の協力で初演を迎えたが、同じ日ヴァイオラはいやいや結婚式を挙げていた。式の後劇場に駆けつけたヴァイオラは、突然声変わりが起こって出演できなくなった少年の代わりに、ジュリエット役を演じることに。ロミオ役はシェイクスピアだ。詩に溢れた悲恋劇は大喝采を呼ぶが、芝居好きのエリザベス女王の許しで劇場閉鎖は免れたものの、ヴァイオラの結婚は無効にはならず涙ながらにふたりは別れることに。結婚して新天地アメリカに赴いたヴァイオラを思い、シェイクスピアは新たなコメディ「十二夜」を書き始める……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1999年7月下旬号

劇場公開映画批評:恋におちたシェイクスピア

1999年6月上旬号

外国映画紹介:恋におちたシェイクスピア

1999年5月下旬号

巻頭特集 恋におちたシェイクスピア:グウィネス・パルトロウ インタビュー

巻頭特集 恋におちたシェイクスピア:ジョセフ・ファインズインタビュー

巻頭特集 恋におちたシェイクスピア:ジョン・マッデン監督 インタビュー

巻頭特集 恋におちたシェイクスピア:脚本の魅力を読み解く

巻頭特集 恋におちたシェイクスピア:作品評

スペシャル・レポート:恋におちたシェイクスピア 奥サマは魔女

1999年4月下旬号

スペシャル・レポート:恋におちたシェイクスピア

1959年新年特別号

特別グラビア [映画人と家庭]:三船敏郎

1958年12月下旬号

特別口絵:キム・ノヴァク

新作グラビア:奥様ご用心

文化映画はテレビに負けない:奥サマは魔女

2024/03/06

2024/03/10

84点

VOD/U-NEXT 
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上質

見事な脚本と手堅い演出・軽快な編集、演技巧者達のアンサンブルで全く飽きさせない。この頃のコリン・ファースは恋敵役が続いていて不遇の時代。ジュディ・デンチは僅か8分程度の出演でオスカーと抜群の存在感。スティーヴン・ウォーベックの流麗なスコアが映画を盛り上げ、カタルシスを増幅させる。
実は製作の1人としてエドワード・ズウィックも名を連ねている本作。ハーヴェイ・ワインスタインが実際にオスカーを手にした唯一の作品。映画として上々のクオリティではあるが、作品賞に値するのか。当時も言われていたことだけど、どれだけえげつないキャンペーンを展開したのだろうかね。

2023/08/12

2023/08/12

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


うつされるものとして,愛のような,病のような

16世紀のイングランドに女王(ジュディ・デンチ)が君臨する.ローズ座やカーテン座などの芝居小屋,貴族の屋敷,宮廷,そしてロンドンの雑踏がそこにはあり,女王は皮肉を交え,ユーモアを解しながら,その場に偏在しつつ,介在する.
喜劇と笑いが求められ,そこには犬の野生が持ち込まれている.女王が笑えば,従う者たちも笑う.笑いは権力であって,権力は笑いの場を保障している.
役者たちも芝居に課せられた規制に縛られざるをえない.女性は舞台に立つことができない.女性は神と女王に従い,家と経済に束縛され,性と酒を司りながらも,真実の愛を行動し,詩を口にすることはできない.
芝居において愛が可能か,女王の前で賭けられる.ウィルことウィリアム・シェイクスピア(ジョゼフ・ファインズ)からは愛も詩も失われている.力の喪失は,「ペンが折れた」と喩えられ,男性の不能もそこに象徴される.ウィルは藪医者のような霊能商法の男にそうした事情を告白し,怪しい腕輪を得ている.その腕輪もぶっ壊れ,ウィルの詩と愛の実力が試され,賭けられる.
ヴァイオラ(グウィネス・パルトロウ)も女王の権力に浴するように芝居好きである.彼女は,詩を言葉にし,愛に通じることもできる.ダンスと回転が身分と制度を混乱させていく.僕のセリフは,私のセリフになり,舞台の役と映画の役は入れ替わり,立ち替わる.オーディションには,何者でもないものが何者かになれるかもしれない可能性があり,変装は,男装や女装は変身願望を満たすとともに,社会の変革に加担し,乗じてもいる.
ウィルは亡霊のようにもなっている.新大陸あるいはバージニアへと足を踏み入れていく愛と詩の象徴としてヴァイオラがいる.彼女と彼の口づけは,口伝えでもあって,口を伝って広がり,拍手によって迎えられ,送られていくものでもあるのだろう.愛は魂のかたちをなし,映画は魂を映しながら,移すことができるのである.

2023/07/09

2023/07/09

81点

購入/ブルーレイ 
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やはり上出来の映画

現在、シェークスピア全戯曲読破マラソンの最中なので特にハマる。
演劇人(作者、役者、劇場主)達の猥雑なまでの活気が楽しい。観客の熱気もさらにうれしい。
シェークスピアの劇でもそうだけど、女性の地位の低さはこの映画の時代もとんでもないものがある。娘は父親の所有物。
この露骨な男性優位主義下でヴァイオラが自立する一人の女として新大陸で生きていこうとする結末が感動的だ。
映画の中での「ロミオとジュリエット」上演も素晴らしい(編集が上手い!)が、「十二夜」に繋げる脚本はシェークスピアも絶賛だろう。
クリストファー・マーロウ、ジョン・ウエブスターが出てくるのもニヤリとしちゃう。

2023/06/30

2023/06/30

70点

選択しない 
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劇中劇に感動

グウィネスは1972年生まれとのことなので、公開時は26歳。
付け髭で男装させたり、体当たりベッドシーンがあったり、素材を試すような脚本に疑問符が浮かびかけたけど、

劇中劇のロミジュリが劇中のシェイクスピア・ヴァイオラの関係に重なるあたりで感動が押し寄せる。なんだよいい作品じゃねえか。

シェイクスピアの戯曲が饒舌なのは、ああいうシンプルな舞台で芝居をするからなのだなあ。
シェイクスピアは生え際が後退した似顔絵ばかりが思い浮かぶけど、若い頃もあったのを忘れており、すみませんでした。

ヴァイオラがシェイクスピアと結ばれた翌朝、「新しい日ですよ」と乳母に諭されると「新しい世界よ!」と言い返すところなんざ、生々しくて超共感。

"Show must", "Go on"なんてやりとりとか、

ジュディ・デンチがグウィネスの旦那に「あなたは負けた」と言う一方で、グウィネスには「結婚は解消できません」「ウィリアムに別れを告げて夫に従え」と裁くあたりも時代を伺わせて渋い。恋愛結婚なんてのは中産階級の娯楽に過ぎないのだ。

2023/06/22

2023/06/22

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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虚実ないまぜのバランスがいい物語。シェイクスピアは苦手だが、この映画はいい。”ロミオとジュリエット”を書き上げていくと同時にシェイクスピアの恋物語がシンクロしていく。役者がそろっているので安心して楽しめる。

2023/06/22

2023/06/22

-点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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お衣装すばらしい

ネタバレ

ジュディ・デンチ 女王様 チャーミング
グウィネス・パルトロー 可愛いロミオ
踊るね 犬 猫 お馬 ねずみ! 乳母よき