昨日の新聞に原作者コーマック・マッカーシーの訃報が載っていた。そこで「ノーカントリー」を紹介していたので見ることにした。
鹿狩りに行ったモス(ジョシュ・ブローリン)は殺人現場に居合わせる。そこで見つけた途方もない金の入ったバッグ。彼は猫ババを決め込むが、死にかけた男に水をやらなかったという悔いを残し、もう一度現場に戻る。しかし冷酷な殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)に見つかり、追われる羽目に。狙われるのはモスだけではなく、妻までも殺しの対象となる。
シガーの造形がすごく、人を殺すことをなんとも思わなく、頭がいい上に、医療の知識まである。金のバッグの中には発信器が仕込んであり、金を持っていっても居所はすぐに知れてしまう。ここからシガーとモスの追跡逃亡劇が始まる。シガーの持っている武器がすごい。銃ではなく酸素の圧縮を利用したエアガンとも言うべきもので、相当な威力があり、しかも弾丸や薬莢を残さない。
ラストはシガーの一方的勝利かと思いきや交通事故で骨折。でも彼は警察に捕まらないように自分で手当てしながら逃げていく。
警察と言えば田舎の保安官役でトミー・リー・ジョーンズが出ているが、大活躍はなく、真相に迫りながらも無事退職することだけを願っているちんけな保安官であった。