劇場版 少女歌劇 レヴュースタァライト

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劇場版 少女歌劇 レヴュースタァライト

レビューの数

13

平均評点

86.8(212人)

観たひと

100

観たいひと

4

(C)Project Revue Starlight

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル アニメーション / 青春
製作国 日本
製作年 2021
公開年月日 2021/6/4
上映時間 120分
製作会社 レヴュースタァライト製作委員会(アニメーション制作:キネマシトラス)
配給 ブシロード
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督古川知宏 
脚本樋口達人 
原作ブシロード 
ネルケプランニング 
キネマシトラス 
キャラクターデザイン齊田博之 
メカデザイン高倉武史 
上津康義 
総作画監督安田祥子 
佐藤友子 
デザイン協力小里明花 
谷紫織 
撮影監督出水田和人
((T2studio))
美術監督秋山健太郎
((スタジオ Pablo 福岡))
福田健二
((スタジオ Pablo 福岡))
グラフィックデザイン濱祐斗 
山口真生 
音楽藤澤慶昌 
加藤達也 
音響監督山田陽 
編集黒澤雅之 
劇中歌作詞中村彼方 
副監督小出卓史 
3DCG監督神谷久泰 
色彩設計吉村智恵 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演(声)小山百代 愛城華恋
三森すずこ 神楽ひかり
富田麻帆 天堂真矢
佐藤日向 星見純那
岩田陽葵 露崎まひる
小泉萌香 大場なな
相羽あいな 西條クロディーヌ
生田輝 石動双葉
伊藤彩沙 花柳香子

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

演劇の学び舎に通う9人の舞台少女たちが謎のオーディションに挑む姿を描いた2018年のTVアニメの完全新作劇場版。TVシリーズに続くストーリーが展開する。3年生となり、卒業を目前に控えた愛城華恋ら、聖翔音楽学園第99期生による物語の結末とは。監督は、テレビ版、テレビ版を再編集した映画「少女歌劇 レヴュー・スタァライト ロンド・ロンド・ロンド」を手掛けた古川知宏。声の出演は、テレビアニメ『りばあす』の小山百代、「映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」の三森すずこ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

美しき別れの悲劇『スタァライト』。この戯曲のキラめきを浴びた二人の少女は、運命を交換した。やがて運命の舞台に立ち、悲劇の先に再び出会う新章を再生産する。少女たちは、塔の頂で星を掴む。その新章の結末とは……? 聖翔音楽学園三年生の、最後の星祭りの幕が上がる。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2021年7月下旬号

戯画日誌:第150回 「隠し事」は「描く仕事」そしてこちらは「書く仕事」

2021年6月下旬特別号

UPCOMING 新作紹介:「劇場版「少女☆歌劇 レヴュ―スタァライト」」

2023/06/05

2023/08/05

93点

映画館/千葉県/イオンシネマ幕張新都心 


意味は分からない

何度観ても意味は分からないけど毎回圧倒される。大画面、大音響ほど楽しめる作品。また映画館で観る機会があって嬉しかった(公開何周年記念上映

2022/08/26

2022/08/26

0点

テレビ/有料放送/WOWOW 


TVシリーズは観ていた

幾原監督の名がないのに…とTVシリーズを観ていた。劣化コピーとまでは言わないが、小粒。一応最後までは観るが、録画は消し、忘れていく多くの作品の一本。
さて、本作は…
引き込まれず、キャラクターに魅力を感じず、物語は解らず、
はっきりついていけません。

2022/08/21

2022/08/21

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/スマホ 


本編よりも分かりやすい

それぞれの進路を決め始めた聖翔音楽学園の3年生たちは再びあのオーディションに巻き込まれ…。
進路への覚悟と迷いをミュージカルとして詰め込んだ内容で各自の関係性も含め本編よりも好き。舞台人だからこそ持つべき覚悟が伝わる作品でした。

2021/12/05

2022/02/07

85点

映画館/東京都/TOHOシネマズ立川立飛 


轟音設定

いわゆるセンタースピーカーの音域が物足りなくてセリフが聞き取りにくいのが残念。環境音などはなかなか良かった

2021/07/12

2021/12/31

89点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズ上大岡 


劇場版でやることに意義がある話をやってて、めっちゃ良かった。ただテレビシリーズの予習は必須な作品だと思います。大場ななさんが嫌いなオタクっていないんじゃない?

2021/10/13

2021/11/08

100点

映画館/東京都/グランドシネマサンシャイン池袋 


無題

劇場版は楽しみだった反面「蛇足になるのでは?」という懸念もあった。物語的にはTV版の時点でしっかりまとまっているわけで、故に自分は「このエンディングから、蛇足感なく物語を構築できるだろうか?」という疑問、そして不安を抱えつつ劇場に向かうことになった。

だが、そんな自分の不安や疑問は開始早々に崩れ去った。
序盤、華恋が白紙の進路調査票を提出するシーン、そして香子が激情を爆発させるシーンで、観客は「レヴュースタァライトは、まだ全然終わっていない」と理解することになる。
キリンのオーディションは残酷にも99期生内部の「舞台人としての才能の差」を可視化してしまったわけだから、華恋を除く8名の心にわだかまりを残してもおかしくないし、何より我々は「愛城華恋が『ひかりとのスタァライト』という夢を叶えたその先の道」をまだ見ていない。
一応、「9人の中で唯一『夢を叶えてしまった』存在である華恋がその先で選ぶ道とは?」というテーマは舞台#2でも語られたのだが、あの時は結局「八雲という『敵』を倒す」という方向に最終的に物語が向かってしまい、前述のテーマは半ば有耶無耶になってしまっていた。

今回の劇場版は、消化不良のわだかまりを抱え、それを半ば受け入れながら前に進もうとしてしまっていた9人の舞台少女が、新たなレヴュー「ワイルドスクリーンバロック」の中でそんな感情をぶつけ合い、精算し、TV版からの重要キーワードである「アタシ再生産」を果たしてゆく、「卒業」の、そして「旅立ち」の物語だ。

序盤にななが仕掛けた「皆殺しのレヴュー」、そしてななが放つ「わたしたち、死んでるよ」という衝撃のセリフで、観客は再びの気付きを得る。
キリンのオーディションを終えた8人は、前述のように各人のわだかまりを抱えながらも、それを受け入れ、あるいは諦めつつ前に進もうとしている。香子が、自身のトップスタァへの執着を吐露しつつも「うちが一番しょうもない」と自虐しているのは、その象徴と言える。

真矢に負けたままオーディションを終えてしまったクロディーヌ。
自身の預かり知らぬところで自分の進む道を決めてしまった双葉に対する怒りが(それが双葉なりの「ふたりの花道」だと知りつつも)再燃する香子。
自分の選択をTV版で香子と交わした約束に対する裏切りだと感じて、後ろめたさを捨てられない双葉。
もっともらしい言い訳を並べて天才たちと相対することから遠ざかる純那と、それを許せないなな。

大小のわだかまりを抱えながら大人になっていくのは、我々にとっては普通のことだ。だが、彼女たちは「舞台少女」。悔しさや後悔をも糧にして進む(by「舞台少女心得」)者たちである。それが燃焼しきっていない感情を残したまま卒業していくことなどありえない。それができないとあらば、舞台少女としては「死んだ」も同然…という事実を、ななは自分を含めた7人の舞台少女、そして観客に突きつける。

そんな彼女たちが自らの感情を吐き出し、ぶつけ、最後に「アタシ再生産」へと至る計5幕の新たなレヴュー「ワイルドスクリーンバロック」は、TV版に輪をかけてスペクタクルかつ独創的なヴィジュアルで、新たなレヴュー曲も相まって観客の度肝を抜く。
TV版よりもより濃密かつエロティックな演出で、香子と双葉が感情をぶつけ合う「怨みのレヴュー」。
まひるのTV版からの成長、そして舞台少女としての本気を見せつけられる「共演のレヴュー」。
純那が選んだ新たな選択に涙する「狩りのレヴュー」。
TV版では若干不遇だったクロディーヌがこれでもかと活躍し、好敵手・天堂真矢の喉元に迫る「魂のレヴュー」。
中盤から矢継ぎ早に展開されるこれらのレヴューシーンは「レヴュースタァライト」でしか味わえない映像体験と言ってもよく、これだけでも一見の価値がある。

そしてレヴューシーンのエモーショナルさに強く寄与しているのが、画面の中の舞台少女たち同様に成長を続ける9人の声優の演技だ。
香子を演じる伊藤彩沙のドスの効いた京言葉に、TV版以上の冷徹さと激情で純那の心を打ち砕かんとするななを演じる小泉萌香の気迫。今までのまひるになかった、震え上がるような恐ろしさを演じきった岩田陽葵など、どの声優の熱演にも拍手喝采を贈りたくなる。

「ワイルドスクリーンバロック」の幕間に展開される華恋の過去回想は、制作陣も「TV版では舞台装置的な立ち位置にならざるを得なかった」と語る「愛城華恋」の人間性を改めて掘り下げていて、華恋を更に好きになれるし、それを踏まえてのクライマックスでの「アタシ再生産」、そして舞台少女としての決意を新たにしたひかりとの最後のレヴューは抽象的な演出故に未だに飲み込めない部分もあるものの、レヴュースタァライトの、99期生の物語の締めくくりに相応しい熱量を持っている。

TV版以上に物語は抽象的で視聴者に考察・脳内補完を求める部分は多いものの、それを楽しめるファンにとっては100点でも足りない名作足り得る、制作陣の熱量がこれでもかと味わえる凄まじい作品。