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泥の河

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  • 平均評点

    81.9点(306人)

  • 観たひと

    462

  • 観たいひと

    36

  • レビューの数

    57

基本情報

ジャンル 文芸 / ドラマ
製作国 日本
製作年 1981
公開年月日 1981/1/30
上映時間 105分
製作会社 木村プロダクション
配給
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ/スタンダ-ド
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督小栗康平 
脚本重森孝子 
原作宮本輝 
製作木村元保 
製作補藤倉博 
撮影安藤庄平 
美術内藤昭 
音楽毛利蔵人 
録音西崎英雄 
平井宏侑 
照明島田忠昭 
編集小川信夫 
助監督高司暁 

キャスト

出演田村高廣 板倉晋平
藤田弓子 板倉貞子
朝原靖貴 板倉信雄
加賀まりこ 松本笙子
柴田真生子 松本銀子
桜井稔 松本喜一
初音礼子 タバコ屋
西山嘉孝 倉庫番
蟹江敬三 巡査
殿山泰司 屋形舟の男
八木昌子 佐々木房子
芦屋雁之助 荷車の男

解説

大阪安治川河口を舞台に、河っぷちの食堂に住む少年と、対岸に繋がれた廓舟の姉弟との出会いと別れを描く。第十三回太宰治賞を受賞した宮本輝の同名の小説を映画化したもので、脚本は人気TVシリーズ「金八先生」の重森孝子、監督は浦山桐郎監督に師事し、これが第一回作品となる小栗康平、撮影は「泣く女」の安藤庄平がそれぞれ担当。

あらすじ

朝鮮動乱の新特需を足場に高度経済成長へと向かおうとしていた昭和三十一年。河っぷちの食堂に毎日立ち寄っていた荷車のオッチャンが事故で死んだ。ある朝、食堂の息子、信雄は置き去りにされた荷車から鉄屑を盗もうとしていた少年、喜一に出会った。喜一は、対岸に繋がれているみすぼらしい舟に住んでおり、信雄は銀子という優しい姉にも会った。信雄の父、晋平は、夜、あの舟に行ってはいけないという。しかし、父母は姉弟を夕食に呼んで、暖かくもてなした。楽しみにしていた天神祭りがきた。初めてお金を持って祭りに出た信雄は人込みでそれを落としてしまう。しょげた信雄を楽しませようと喜一は強引に舟の家に誘った。泥の河に突きさした竹箒に、宝物の蟹の巣があった。喜一はランプの油に蟹をつけ、火をつけた。蟹は舟べりを逃げた。蟹を追った信雄は窓から喜一の母の姿を見た。裸の男の背が暗がりに動いていた。次の日、喜一の舟は岸を離れた。「きっちゃーん!」と呼びながら追い続けた信雄は、悲しみの感情をはじめて自分の人生に結びつけたのである。舟は何十年後かの繁栄と絶望とを象徴するように、ビルの暗い谷間に消えていく。

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