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樺太1945年夏 氷雪の門

  • からふとせんきゅうひゃくよんじゅうごねんなつひょうせつのもん
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  • 平均評点

    71.3点(47人)

  • 観たひと

    78

  • 観たいひと

    8

  • レビューの数

    14

基本情報

ジャンル 戦争
製作国 日本
製作年 1974
公開年月日 1974/8/17
上映時間 109分
製作会社 JMP
配給 東映洋画
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督村山三男 
脚本国弘威雄 
原作金子俊男 
製作総指揮三池信 
小倉寿夫 
企画望月利雄 
高木豊 
製作望月利雄 
守田康司 
撮影西山東男 
美術木村威夫 
音楽大森盛太郎 
録音安田哲男 
照明野村隆三 
編集エディー編集室 
助監督山野辺勝太郎 
スチル小林晃 

キャスト

出演二木てるみ 関根律子
鳥居恵子 藤倉信枝
岡田可愛 斎藤夏子
岡田由紀子 斉藤秋子
八木孝子 堀江正子
木内みどり 仲村弥生
今出川西紀 鳥貝啓子
野村けい子 石田ゆみ
藤田弓子 坂本綾子
千秋実 植中賢次
若林豪 久光忠夫
岸田森 田尻中佐
島田正吾 仁木師団長
丹波哲郎 鈴本参謀長
三上真一郎 吉崎大尉
藤岡重慶 清水連隊長
黒沢年男 村口副官
佐原健二 岡谷俊一
七尾伶子 森本きん
三田村高広 安川徳雄
南田洋子 安川房枝
浜田光夫 中西清治
柳川慶子 菅原良子
栗田ひろみ 菅原美保子
織本順吉 神崎雄一
鳳八千代 仲村悦子
久米明 渡部
今福正雄 関根辰造
赤木春恵 関根しず
真木沙織 三好とく
北原早苗 林田千恵
水野哲 オサム

解説

第二次世界大戦末の樺太を舞台に、ソ連の進攻作戦の真只中で最後まで通信連絡をとりつづけ、若い生命を投げうった、真岡郵便局電話交換手の九人の乙女を通して、戦争への怒りを描く。原作は金子俊男の「樺太一九四五年夏・樺太終戦記録」。脚本は国弘威雄、監督は「あゝ海軍」の村山三男、撮影は西山東男がそれぞれ担当。全国公開直前に急遽公開が中止され、その後北海道など一部地域での短縮版での限定公開となる。2010年にデジタルリマスター版(DV/119分)が製作され初の全国公開となった。オリジナル全長版は153分。

あらすじ

1945年夏、樺太西海岸・真岡町。太平洋戦争は既に終末を迎えようとし、報道機関は刻々迫る終焉を報じていたが、戦禍を浴びない樺太は、緊張の中にも平和な日々が続いていた。真岡郵便局の交換嬢たちは、四班にわかれて交替で任務についていた。彼女たちは仕事の合い間にスポーツや音楽会などで楽しい青春の時を適していた。8月6日、広島に原爆が投下された数日後、ソ連は突如、参戦し、日本への進撃を開始した。その報を聞いた律子は心を痛めた。彼女の恋人・忠夫が国境の日の丸監視哨の小隊長として警備についていたのだ。札幌での楽しかった二人の思い出が瞼に浮かぶ--だが、楽しかるべき青春を考える余地はなかった。怒涛の如く戦車を先頭に南下するソ連軍は、次々と町を占領していった。戦禍に追われた罹災者たちは、長蛇の列をなして真岡の町をめざした。交換嬢たちは、刻々と迫るソ連軍の進攻と、急を告げる人々の電話における緊迫した会話を、胸の張り裂ける思いで聞き入っていた。そして、彼女たちは、秘かに青酸カリを胸にかくし持っていた。8月15日--。全く突然に終戦の報がもたらせられた。それはあまりにも突然で信じられなかった。やがて、樺太全土に婦女子の強制疎開命令が出された。だが、交換嬢二十人は引揚げもせず、“決死隊”の編成に参加し、交換手として職務を遂行しようと互いに励ましあい、責任をはたそうと心に誓うのだった。しかし、ソ連の進攻はやまなかった。むしろ、その進攻に激しさを加えてきた。そして8月20日。突如、真岡の町の沿岸にソ連艦隊が現われ、艦砲射撃を開始した。人々はうろたえ、ある者は逃げ、ある者は最後の抵抗を試みようとした。しかし、艦砲射撃とマンドリン銃の前に、捨身の闘いは通じなかった。やがてソ連軍は上陸を開始、町は紅蓮の焔と銃の乱射によって様相を変えた……。この時、関根律子を班長とする第一班の交換嬢たちは局にいた。緊急を告げる電話の回線と、まだ避難を続ける町の人々へ、その避難経路を告げ、多くの人々の生命を守るためにも、彼女らは職場を死守した。じりじりと迫るソ連兵の群。ただ一本の電話廻線からは、局長の職場を捨てるように、との声が聞こえる。律子はポケットから青酸カリの瓶を出した。他の八人の乙女たちは律子の側に寄った。そして、彼女ら九人は服毒した。最後まで電話交換嬢として、プレスを耳にかけたまま……「みなさん、これが最後です。さようなら、さようなら……」。--現在、北海道稚内市・稚内公園内に、失われた樺太を遥かに望んで、厳しい風土に耐えて生きぬいた樺太民島を象徴するかのような女人像が建っている。これは「氷雪の門」と呼ばれている。

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