男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

金閣寺

  • きんかくじ
  • The Temple of the Golden Pavilion
  • The Temple of the Golden Pavilion

amazon


  • 平均評点

    65.6点(41人)

  • 観たひと

    68

  • 観たいひと

    8

  • レビューの数

    7

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1976
公開年月日 1976/7/17
上映時間 109分
製作会社 たかばやしよういちプロ=映像京都=ATG
配給 ATG
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督高林陽一 
脚本高林陽一 
原作三島由紀夫 
企画葛井欣士郎 
製作高林輝雄 
西岡善信 
撮影森田富士郎 
美術西岡善信 
音響効果倉嶋暢 
照明山下礼二郎 
助監督都築一興 
スチール小山田幸生 

キャスト

出演篠田三郎 溝口
柴俊夫 鶴川
横光勝彦 柏木
島村佳江 有為子
テレサ野田 まり子
辻萬長 海軍士官
寺島雄作 溝口の父
市原悦子 溝口母
水原ゆう紀 洋館の令嬢
内田朝雄 老師
新井純 赤いコートの女
加賀まりこ 生花の師匠

解説

金閣寺を美の象徴として憧憬していた青年が、金閣寺の徒弟となってから、自らその金閣寺を焼失させるまでの心の屈折を描いた三島由紀夫の同名小説の二度目の映画化。脚本・監督は「本陣殺人事件」の高林陽一、撮影も同作の森田富士郎がそれぞれ担当。

あらすじ

溝口は、吃音コンプレックスに悩み、心に暗いかげりを抱く青年である。彼は少年の頃から、この地上で金閣寺ほど美しいものはない、と父に教えられ、金閣寺を美の象徴として憧憬していたが、父の死後、遺言によって金閣寺の徒弟となった。溝口には金閣寺と同じように自分の半生を支配している初恋の女性・有為子という存在があった。少年の頃、有為子に話しかけようとするが言葉にならず、罵倒され、冷たく拒否され、以来溝口はひたすら有為子の死を願うようになる。が、やがて彼女は脱走兵をかくまい射殺されてしまう。彼女の美しい肉体は喪失したが、有為子は溝口の心の中に生きつづけているのだった。溝口は鶴川という友人を得、老師のはからいで二人は大学に進学した。そして彼は大学で、美青年・柏木を知った。心の底に暗い悪を秘めているような柏木に惹かれていく溝口は、彼の手びきで、次々と女と接し犯す機会を与えられた。しかし、その度に突如現われる金閣寺の幻に上ってセックスはさまたげられる。彼は人生をはばみ、自分を無力にしている金閣寺を憎悪するようになっていった。柏木は金閣寺の永遠の美を批判し、溝口を背徳に誘う。その背徳は老師との間にも垣根を作ることになり、ついに老師も彼に背を向けた。寺のあと継ぎになることで現世的に金閣寺を支配するという望みも失なわれ、鶴川の突然の死も彼には激しいショックだった。全てに裏切られ、背を向けられた溝口に残されたものはただ一つ、非現世的な美との対決--金閣寺を焼かねばならぬ--ということだけだった。金閣寺に終末を与える決断が自分の手に握られている、と思った時、溝口は初めて自由になった。マッチをする。燃えあがる炎、床をはう火、壁をよじのぼる火、猛火となって金閣寺をつつむ。中空を舞う火の粉、その中を金色の鳳凰がゆらぎ、消えていった……。

関連するキネマ旬報の記事

1976年8月上旬号

日本映画批評:金閣寺

1976年7月下旬号

キネ旬試写室:金閣寺

日本映画紹介:金閣寺

1976年7月上旬夏の特別号

グラビア:「金閣寺」