19世紀末の上海を舞台に、清朝末期の高級遊郭で繰り広げられる男と女の愛憎劇を描いた文芸ロマン。監督は「悲情城市」「憂鬱な楽園」などで独特な映像美学を追究するホウ・シャオシェン。製作はヤン・ダンクイと市山尚三。原作は、ハン・チーユンが1894年に上海の遊郭に関する光景を蘇州語で客観的に描き出した奇書『海上花』で、中国文学の代表的女流作家チャン・アイリンが北京語に訳し、中国全土に一大ブームを起こした一作。脚本は「冬冬の夏休み」などでホウ監督と手を組むチュウ・ティンウェン。撮影は「女人、四十」のリー・ピンビン。音楽はジャパニーズ・ヒップホップの雄である半野喜弘で、本作が映画音楽デビューとなる。美術は「好男好女」のホァン・ウェンイン。録音は「カップルズ」のドゥ・ドゥージ。編集は「好男好女」のリャオ・チンソン。出演は「ブエノスアイレス」のトニー・レオン、「RAMPO」の羽田美智子、「天使の涙」のミッシェル・リー、「楽園の瑕」のカリーナ・ラウ、「憂鬱の楽園」のガオ・ジェほか。2024年7月20日より『台湾巨匠傑作選2024』にて劇場上映(配給:オリオフィルムズ)。