橋梁設計士の諏訪憲雄は、コンピュータおたくの冴えない四十男。ある日、妻の沙夜子がみんな月でした。がまんの限界です。さようならという謎の置き手紙を残し、預金通帳を持って失踪してしまった。失意の諏訪は、沙夜子の弟でヤクザ者のアキラに気晴らしにソープランドへ連れていってもらうが、そこで由美というソープ嬢に会い、いつしか彼女に想いを寄せるようになっていく。やがて、諏訪は由美と同棲。しかし、アキラの組の事務所でコンピュータの仕事を貰ったとは言え、由美がソープを辞めたことでふたりの生活は決して楽とは言えなかった。そんな時、由美から二千万円を騙し取った荻原の行方が判明し、ふたりはアキラと一緒に取立に行くのだが、そこでアキラは荻原は殺してしまう。それから暫くして、沙夜子がアキラの組のヤクザ・高岡と共に駆け落ちしたことが分かった。沙夜子に会い、全てのケリをつける為、3人は高岡の故郷である石川県皆月へ向かう。沙夜子と再会した諏訪は、沙夜子に「私たちはみんな自分では光ることの出来ない月だった。そんな生活に耐えきれなかった」と気持ちを吐露される。その後、荻原殺しで手配中のアキラは、姉への愛情を告白すると警察へ出頭。沙夜子と正式離婚した諏訪は、由美と共に東京へ戻っていくのだった。