銀行に勤めるフレディー(テレンス・スタンプ)は、蝶を集めることに熱中していた。その蝶をクロロフォルムで殺すとき、何もかも忘れてしまうという変わった男だった。ある時、フレディーは賭けで大金を手に入れた。彼は郊外に家を買い、調度品を揃えた。そして美術学校に通う魅力的なミランダ(サマンサ・エッガー)という娘を誘拐し、強制的に同棲生活を送ることを計画、実行した。奇妙な生活だった。ミランダが欲しがるものは何でも買い与えた。だが決して監視の目はゆるめない。同時に彼女の方はたえず逃げる機会をうかがった。手を縛られて散歩した時も、ある夜に予期せぬ来客があった時も通報する機会をもう少しのところで失ってしまった。激しい雨の夜、ミランダはフレディーをシャベルで殴り、逃走を試みた。彼は血まみれになりながらも、ミランダを芝生の上でひきずり回した。病院で手当てを受けたフレディーが帰ってくると、ミランダは肺炎を起こして重体だった。そして死んだ……。翌日は快晴。フレディは車をゆっくり走らせた。前を行く娘にじっと視線を向けていた。その娘は病院で彼の傷の手当てをした若いチャーミングな看護婦だった。