人種が入り乱れる国際都市、東京。不法入国の外国人の一掃を掲げて選挙戦に乗り出した都知事候補が、バイクに乗った二人組に射殺される事件が発生した。テロの可能性を追求するFBIはCIAに協力を要請。CIAの在日捜査官ブロックが捜査のために白羽の矢を立てたのは、伝説のCIAエージェント、トラビス・ハンター(スティーヴン・セガール)。東京の下町で育った彼はヤクザ事情にも精通しており、今回の捜査にはうってつけの存在だった。FBIの若き捜査官ショーン(マシュー・デイビス)を相棒に、トラビスはさっそく捜査に着手する。都知事候補の殺害を仕組んだのは、新興暴力団を牛耳る黒田(大沢たかお)と、彼と手を組んだチャイニーズ・マフィアだった。野心に燃える黒田は海鮮卸業を隠れ蓑にして魚市場に事務所を構え、ヘロインの密輸で着実に勢力を伸ばしていた。裏社会の制圧を図り、老舗の大組織にも歯向かう危険な男だ。野望に向かって突き進む強硬な黒田の姿勢には、チャイニーズ・マフィアも一目置くほどだ。一方、トラビスの捜査は中華街で情報を得ることから始まった。チャイニーズ・マフィアの不穏な動きを察知し、財閥の松田(寺尾聰)の協力を取り付ける。さらにクラブを経営する恋人ナヤコ(山口佳奈子)のツテでヤクザ事情に詳しい彫師、不動明王(豊原功補)と知り合い、そのコネで大組織の幹部、小島(伊武雅刀)と面会する。そして黒田の存在を掴むのだった。しかし、そんなトラビスの動きを察した黒田は、狂暴な牙をむき出してくる。単独で組織を見張っていたショーンは消され、トラビスの求婚を受け入れたナヤコも犠牲となった。怒りに震えるトラビスは、黒田への殴りこみを決意する。任務の使命感に私怨が加わり、今やトラビスの闘争本能はむき出しとなって黒田に向けられた。そしてその夜、黒田の“城”は凄惨な戦場に変わる。