20世紀初頭のアメリカ。一攫千金を夢見るダニエル・プレインヴュー(ダニエル・デイ=ルイス)は、山師として鉱山や石油の採掘を行っている。彼は、交渉の場にいつも幼い一人息子H.W.(ディロン・フレイジャー)を連れていた。ある日、ポール・サンデー(ポール・ダノ)という若者から、西部の広大な土地に石油が眠っているとの情報を得たプレインヴューは、H.W.や仕事のパートナー、フレッチャー(キアラン・ハインズ)を伴い、カリフォルニアの小さな町リトル・ボストンへと赴く。見渡す限りの荒野の町でプレインヴューは、地主たちを言いくるめて安く土地を買い占め、油井を建造、見事石油を掘り当てる。彼は、莫大な財産を手中に収め、寂れた町にも繁栄をもたらした。しかし、聖霊派教会のカリスマ牧師イーライ・サンデー(ポール・ダノ)は、土地を荒らし、教会への寄付もしないプレインヴューを疎ましく思っていた。そんな中、油井やぐらが爆発炎上、爆風で吹き飛ばされたH.W.は聴力を失う。プレインヴューは「神は無力か」とイーライを激しく叱責し殴打する。H.W.は精神的混乱からプレインヴューの家に火を放ち、それが原因で父の手によって彼方の地へ遠ざけられてしまう。事業は拡大していくが、人間不信に陥ったダニエルは、息子をサン・フランシスコの寄宿舎学校に追いやってしまい……。