砂漠の宿屋。“西毒”こと欧陽峰(レスリー・チャン)は殺し屋の元締め稼業を営んでいた。彼は白駝山に生まれ、早くに両親を亡くし、兄に育てられた。彼は高名な剣士となる野望のため、恋人(マギー・チャン)を捨て、残された彼女は兄と結婚した。毎年春、親友の“東邪”こと黄薬師(レオン・カーフェイ)が訪ねて酒を飲んでいく。恋多き彼は男装の剣士・慕容燕(ブリジット・リン)に愛されながらも彼女を捨てた。妹の媛(ブリジット・リン=二役)なる存在になりすまし、二重人格者になるまで思いつめた彼女は、数年後、独狐求敗という謎の女剣士として生まれ変わった。妻・桃花(カリーナ・ラウ)を薬師に奪われた親友の剣士(トニー・レオン)は、失明の病に冒されながら馬賊と戦い死んだ。その代役で馬賊退治をした洪七(ジャッキー・チャン)という裸足の剣士は、敵討ちの請負人を探して宿の前に佇み続ける狐女(チャーリー・ヤン)に思いを寄せ、彼女の仇討ちで傷つき、癒えると妻(バイ・リー)と北へ向かった。3年後。彼は蛮族の首領“北夷”となり、後年、大雪山で欧陽と対決し、両者絶命した_立春後。今年はなぜか薬師が来ない。そこへ白駝山から一通の手紙が届く。兄嫁は2年前に病していたのだ。薬師が欧陽を毎年訪れたのは、彼女に会うための口実だった。6年後。薬師は桃花鳥に隠居。自ら鳥主と称し、“東邪”とも呼ばれた。間もなく欧陽は砂漠を後にした。翌年、彼は白駝山に戻るのだった。