映画監督、革新者、ストーリーテラー、異端者、家庭人、放浪者、ギャンブラー、怒れる男、アーティスト。映画監督であると同時に様々な顔を持つロバート・アルトマン。大成功も大失敗も経験し、敵も味方も数多く作りながら、決して権力に迎合することなく豪快に映画を生み出していった。その結果、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、世界三大映画祭の全てにおいて最高賞を、アカデミー賞では名誉賞を受賞。いかにして彼は、“ハリウッドで最も嫌われ、そして愛された男”になったのか。彼の精神に触れたとき、私たちはその存在の偉大さに心を打たれ、彼を魅了し続けた“映画”という存在そのものの大きさに気付かされる。ジュリアン・ムーアやブルース・ウィリス、アルトマンを師と仰ぐポール・トーマス・アンダーソン監督、アルトマン組のエリオット・グールド、サリー・ケラーマン、ライル・ラヴェット、リリー・トムリン、『ポパイ』の主役を務めた人気俳優、そして、妻のキャサリン・アルトマンと子どもたち。彼に縁のある俳優や監督、家族がアルトマンについて証言。ロケハンや製作現場などの貴重なメイキングシーン、自宅や旅先で撮影したホームムービーなど、今まで目にすることのなかったお宝映像をふんだんに盛り込み、初期の産業映画やテレビドラマ、未公開作品を含むフッテージやインタビューなどのアーカイブ映像と共に、映画に捧げた彼の人生が紐解かれてゆく。