東京。ほど遠くない“退職”といずれ訪れる“死”をただ待つだけの毎日を送る43歳の独身OL川島節子(寺島しのぶ)。ある朝の通勤ラッシュで、電車の飛び込み自殺を目撃してしまった彼女は、惨事の余韻から抜け出せないまま仕事に就く。突然、節子の姪で若き自由人である美花(忽那汐里)から久しぶりに電話があり、話をしたいとランチに誘われる。節子の姉・綾子(南果歩)から、美花にはかかわるなと散々言われていた節子だったが、結局お金に困っていた美花を助けるはめに。美花が前払いした英会話教室に節子が通い、その受講料を美花に支払うことになる。そこで出会ったアメリカ人講師ジョン(ジョシュ・ハートネット)が教える授業は、一風変わったものだった。節子は“ルーシー”という名前と金髪のウィッグを与えられ、教室では“ルーシー”になりきるようにと言われる。やがて、節子の中で眠っていた感情を“ルーシー”が解き放ち、節子はジョンに恋をする。だがそんな幸せもつかの間、ジョンは美花と一緒に日本を去ってしまうのだった。自分が置かれた人生に納得できない節子は、二人を追いかけ、アメリカへ旅立つことを決意。しかし、仲の悪い綾子も行くと言い出し、同行することになり……。