アメリカのマサチューセッツ州ノース・ハンプトン。この町に住むアリー・フォックス(ハリソン・フォード)は、頑固なまでに自分の人生を貫き通し、何でも屋をしながら細々と生計を立てていた。れっきとした学歴を持ちながら、管理された社会を嫌うアリーは、強い信念に従い、妻(ヘレン・ミレン)、長男チャーリー(リヴァー・フェニックス)、次男ジェリー(ジャドレーン・スティール)、それに可愛い双子の娘エイプリル(ヒラリー・ゴードン)とクローヴァー(レベッカ・ゴードン)の5人家族を連れて、中央アフリカのホンジュラスへと向かった。大自然に包まれた、その地に、アリーは自分の人生と信念を託すのだった。早速、アリーは発明の才を生かし、豊富な木材などを利用して生活必需品を次々と作っていく。総力を尽くして働くアリー一家。ホンジュラスの町で雇った案内人のハディ(コンラッド・ロバーツ)や、ジャングルに住む現地人達も、アリー一家に力を貸していく。アリーはかねてからの夢だった栽培用の種子を保存するための氷を作る、巨大な製氷器を建造する。開拓を続けるアリー一家の前に、ある日、武装した3人の男達が現われた。殺気を感じさせる3人に危機感を抱いたアリーは、彼らを製氷機の中に閉じ込めて凍死させてしまう。その際に爆発した製氷器から多量のアンモニアが流出、ジャングルを汚染する。ショックのあまり自己嫌悪に落ちたアリー一家はジャングルを出て、海岸の掘ったて小屋で暮らしはじめた。しかし、追いうちをかけるかのように嵐が襲い、アリー一家は家もろとも海に投げ出される。アリーは家族の反対を押し切って河を上流へと、破損した家をいかだにして遡っていく。しばらく漂流を続けていると、説教の声が聞こえてきた。岸にいかだを着け、教会の中を覗くと、そこにはビデオの映像と音声が流れていた。それは、ホンジュラスヘ向かう船の中でアリー達と知り合ったスペルグッド(アンドレ・グレゴリー)と名乗る神父の仕業だった。彼にうさんくささを感じていたアリーは教会を破壊、逃げようとするが、スペルグッドに銃で撃たれてしまう。何かに憑かれたかのように一途に自分の道を歩み続ける父に、一時は殺意さえ抱いたチャーリーら家族に見守られて、アリーは遂に息をひきとった。大河の流れの中で、家族の涙に送られて……。