横浜でいくつかの酒場を経営している画家の硲冬樹(加藤雅也)は、毎晩のように自転車で店を巡回してはしたたかに飲む一方、画家としては内外に名を知られる存在でもあった。ある日、冬樹を兄貴と慕う岩井信治(カトウシンスケ)が、負傷して冬樹のもとに転がり込む。信治は冬樹の店を辞めた後、NPOの慈善団体“碧の会”の一員として、横浜の街の闇に飲み込まれた少女たちを救い出す活動をしていた。信治が一人の未成年の女子を救うために窮地に追い込まれていることを知ると、冬樹は手を貸してしまう。そんな折、冬樹は純愛を貫く人妻・永井響子(中村ゆり)の余命を知らされ、響子への愛を絵に描きたいと思い始める。仲間を守り、愛を貫くため、冬樹はある決断を下す……。