節約がモットーの平凡な主婦・後藤篤子(天海祐希)は、家計に無頓着な夫・章、フリーターの娘・まゆみ、大学生の息子・勇人と暮らす日々。夫の給料と自身がパートで稼いだお金をやり繰りし、憧れのブランドバッグも我慢してコツコツと老後の資金を貯めていた。ある日、病気の舅が亡くなり、章の妹・志津子と葬式代を誰がいくらを出すかで揉め、結局400万円近くも支払うことに。さらに、パートの契約が更新されず、篤子はクビを言い渡されてしまう。そんな折、まゆみの婚約者が家にやって来る。メタルのバンドマン・琢磨は、見かけによらず地方実業家の御曹司であった。半年後の結婚式は格式高い麻布寿園で行いたいというが、費用は折半。篤子は多額の出費予定に慄きながら、なんとかまゆみを送り出したのも束の間、章から会社が倒産したという連絡が入る。夫婦揃っての失業、減り続ける老後の資金。窮地に立たされた篤子は、レンタルモップの解約、そして車の売却と次々に節約改革を実行。だが篤子の努力もむなしく、お金は出ていくばかりであった。高級ケアマンションで暮らす姑・芳乃の今後について、志津子と話している最中、篤子は思わず芳乃を引き取ると口走ってしまう。やがて、芳乃を迎え新たな生活が始まるが、高級和菓子屋に嫁いだ芳乃はお金の使い方が奔放で、またまた出費がかかる始末。果たして篤子に幸せな“老後”は訪れるのか……。