1960年代、ソヴィエトのとある秘密研究所。年老いた天才科学者レフ・ランダウのもと、科学者たちは「超人」を作る奇妙な実験を行っていた。キューバ危機の後、フルシチョフ時代を経て、スターリンが築き上げた強固な全体主義社会の理想は崩れ始め、かつては徹底的に管理されていた人々の風紀は乱れ、腐敗していた。そんな堕落を許すはずのない上層部は、腐敗を正すためにKGBのウラジーミル・アジッポを派遣する。アジッポは所長に「昔なら黙って銃を渡したが幸い時代が違う。いますぐ辞表を書くがいい」と迫り、彼自身が新所長に就任すると、研究所を監視下に置く。そして彼は、特別実験グループと呼ばれる被験者の若者たちと親しくなっていく……。