ファントム・オブ・パラダイス

ふぁんとむおぶぱらだいす|Phantom of the Paradise|Phantom of the Paradise

ファントム・オブ・パラダイス

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レビューの数

51

平均評点

76.4(265人)

観たひと

428

観たいひと

54

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ミュージカル / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1974
公開年月日 1975/5/31
上映時間 92分
製作会社 プレスマン・ウィリアムス・プロ
配給 20世紀フォックス
レイティング
カラー カラー/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演ポール・ウィリアムス Swan
ウィリアム・フィンレイ Winslow_the_Phantom
ジェシカ・ハーパー Phoenix
ジョージ・メモリ Philbin
ジェリット・グラハム Beef
ジェフリー・カマナー The Juicy Fruits / The Beach Bums / The Undeads
アーチー・ハーン The Juicy Fruits / The Beach Bums / The Undeads
ピーター・エルブリング The Juicy Fruits / The Beach Bums / The Undeads

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

パラダイス劇場でくりひろげられる怪奇ロック・ミュージカル。製作はエドワード・R・プレスマン、監督・脚本は「悪魔のシスター」のブライアン・デ・パルマ、撮影はラリー・パイザー、音楽はポール・ウィリアムス、衣装はピーター・ジャミソンが各々担当。出演はポール・ウィリアムス、ウィリアム・フィンレイ、ジェシカ・ハーパー、ジョージ・メモリ、ジェリット・グラハム、ジェフリー・カマナー、アーチー・ハーンなど。日本語版監修は清水俊二。デラックスカラー、スタンダード。1974年作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ウィンスロー・リーチ(ウィリアム・フィンレイ)は天才的なロックの作詞作曲家だが、おとなしい若者だ。その若者が、スワン(ポール・ウィリアムス)という大レコード会社の社長と出会うことによって悲惨なコメディを演じさせられることになってしまう。スワンはロックのために魂を売ったファウストのような腹黒い男だった。スワンは最近ウィンスローが作った叙事詩的なロックのカンタータを横取りして自分のものにしようと企んだ。彼は腹心の部下フィルビン(ジョージ・メモリ)に命じて、ウィンスローからカンタータを買い取る約束をさせた。フィルビンもスワンに劣らぬ悪党で、まんまと彼を口車に乗せた。ウィンスローのカンタータを横取りしたスワンは、それをアレンジして自分の曲として彼が新しく開いたパラダイス劇場のこけらおとし公演とする考えだった。それを知ったウィンスローはスワンの大邸宅を訪ねるが、そこでは公演のためのオーディションが行われていて、テストを受ける多勢の男女が集まっていた。ウィンスローは、順番を待つ美しい歌手フェニックス(ジェシ カ・ハーパー)と知り合った。結局、その夜はスワンに会えず、さんざん痛めつけられて放り出されてしまった。その時、ウィンスローはポケットに麻薬を忍び込まされたために逮捕され、5年の刑でシンシン刑務所に投獄されてしまう。スワン財団はこの刑務所のスポンサーでもあった。ウィンスローは刑務所内の歯科医の手で金属の総入歯にされ、醜い顔となった。復讐を誓ったウィンスローは刑務所を脱走し、スワンのレコード工場に忍び込み、機械を壊そうとしたが、不運にもレコード・プレッシング機に巻き込まれ、顔の半分を潰される。さらにガードマンに拳銃で射たれ、河へ転落する。ウィンスローは一命をとりとめたものの、ふた目と見られぬ形相となってしまった。ウィンスローはパラダイス劇場に忍び込み、復讐のためファントムと化した。天井桟敷から舞台のオーディションの模様を見ていたウィンスローは、、彼のカンタータが改悪されているのを知ると激しい怒りにかられ、スワンにつめよった。するとスワンは言葉巧みに、一緒に仕事をしないかと持ちかける。ウィンスローは、フェニックスを主役にするという条件で引き受ける。スワンは承諾したように見せかけながらビーフ(ジェリット・グラハム)というホモのロック・シンガーを主役にすることに決めていた。ウィンスローは、劇場の最上階の部屋を与えられ、作曲を始める。スワンは曲が完成するやいなや、眠りに落ちたウィンスローから楽譜を奪い、レンガで部屋の入り口を塗り込み、永久に幽閉しようとする。スワンの罠に気づいたウィンスローは、壁をぶち破り脱出する。復讐の鬼と化したウィンスローは、悪魔に魂を売り渡したスワンの真の姿が録画されたビデオを破壊、フェニックスとの盛大な結婚式の中、スワンは醜い素顔をさらけ出して死ぬ。しかし、それはスワンと契約してしまったウィンスローの死をも意味していた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1975年6月下旬号

映画批評:ファントム・オブ・パラダイス

外国映画紹介:ファントム・オブ・パラダイス

1975年2月上旬号

グラビア:「ファントム・オブ・パラダイス」

2023/08/24

2023/08/25

80点

購入/ブルーレイ 
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悪魔(スワン)に魂を売った男(ウィンスイロー)の復讐劇と思いきや、実はそのスワンも悪魔に魂を売っていたという多層構造に終盤驚いた。画面分割などのデ・パルマ・カットや「サイコ」、「知りすぎていた男」などのヒッチコックオマージュなど、その後のデ・パルマ作品に通じるものがこの頃からある。

ビーフのキャラ設定がどう見てもクイーンのフレディ・マーキュリーとしか思えなかった。最初に観たいと思ったのが40年前。今回ようやく観ることができたが「サスペリア」でおなじみのジェシカ・ハーパーがヒロインとは知らなかった。

2023/05/28

2023/05/28

80点

購入/DVD 
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また見た

また見てしまった。とうとうDVD買ったし。しかし画質良くないな、またアマプラかU-NEXTに入らないかな~。(Blu-Ray買えばよかった)

また見たきっかけは、最近オペラとか見てる流れで劇団四季の「オペラ座の怪人」を見て、その原作も読んだらやっぱりこれを見直さないわけにはいかないだろう、ということです。

ガストン・ルルーが「オペラ座の怪人」を書いた1909年は明治時代なので、古典感があるのは当然で、この映画がつくられた1974年なんてつい最近に思えるけどもう50年前。どうりで出演者には物故者もいるわけだ。オリジナルにどっぷり浸ったあとだから違いがよくわかる今、思うに、一番の違いは当然「パラダイス」にはスワンという原作にない悪人がいるという点なんだけど、このミュージカルがベースとしているのは「オペラ座の怪人」というより、悪魔に魂を売って才能を手に入れた「ファウスト」(のカンタータ。ウィンスロー・リーチ作曲)だという点です。ファウストを「怪人」のフォーマットで描いたことが、ロックミュージカルへと変形したこと以上に大きな構造的な違いなんだな。

1970年代までのポピュラーミュージックの歴史をこの中でたどるのも面白いんですよね。多分毎回感想に同じこと書いてると思うけど・・・。

登場人物の素顔もキャラクターもみんなギャグマンガみたい、フェニックスとスワンは二頭身キャラでウィンスローだけがひょろっと背が高くて。エンディングのドタバタは、今思うと「ドリフの退場シーン」だ。コントの最後に全員一斉にずっこけて、アワアワしたまま舞台が回って歌手が登場する感じ。子どもが喜びそうな感覚のネタがぎゅうぎゅうに詰まってる。だから登場人物が死んでもなぜかちっとも悲壮感がない。わずか92分でちゃっちゃっと終わるのも良い。うーん、やっぱり最高だこの映画は。

KINENOTEのプロフィールに「好きな男性のタイプ:ウィンスロー・リーチ」って書いたのはあながち冗談でもなくて、こんな青い目で純真で、ここまで一途な人に命懸けで愛されたらきっと幸せだろうなーと思って。まじで。

2023/02/28

2023/02/28

65点

購入/DVD 
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1974年の映画と言うあたりがミソ。低迷著しい映画界が新たな才能を求めて出てきた映画。”サイコ”など過去の映画のオマージュが見受けられるのもミソ。粗削りながら力業で見せていくパワフルな映画。

2022/10/29

2022/10/29

85点

レンタル/東京都/TSUTAYA 
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またレンタルしてしまった。

なんでこんなに好きなんだろう、この映画。

でも冒頭のリーゼントの「ジューシィ・フルーツ」の曲も、ウィンスロー(痛い目に遭う前の)がピアノを弾いてひとりで歌う曲も、あまり覚えてなかった。おかげで今回も「いい曲じゃん」と思って聞けました(記憶力・・・)。

改めて見ると、ウィンスローが着てるTシャツのイラストが変だし、彼が曲を持ち込むレコード会社の名前は「デス・レコード」でロゴが死んだ小鳥の絵。(※後述のYouTube映像で元はSwan/Swan songレコードの予定だったとエドガー・ライトが語っています)ウィンスローの見た目はボブ・ウェルチだしジェシカ・ハーパーの名前は不死鳥フェニックスだけど見た目は「あんみつ姫」、と私は前回書いている。こんなにキャッチーな世界があるか。

サーフィン・ソングのときは黒髪リーゼントが全員金髪になってて、ビーチ・ボーイズ「っぽい」という以上にパクっている。そしてスワンはやっぱり、若い頃のヨーダというかAKIRAの登場人物かと思わせる、妖怪感があるんだよな。

ビーフと言う名のグラム・ロッカーは、当時のミュージシャンよりも、「ベルベット・ゴールドマイン」のユアン・マグレガーに似てる。次のステージはカリガリ博士の舞台でハロウィンめいたメイクで現れる。「聖飢魔Ⅱ」だ・・・。

最後の舞台では、たくさん試写だか怪我人だかが出ているのに、誰も気にしないで楽しく踊り狂ってるのも変だ。

多分、そういうことがいちいち個人的にツボに入ってるんだと思う。ビッグ・リボウスキあたりにファンダムがあるならこの映画にもあるはずだ。私は参加する資格がある。と思ってググったらFacebookに「Phantompalooza」というファングループがあって、「ジューシィフルーツ」ボーカルを演じた人を招いて上映会とかやってるらしい。(ファンのことをphanと綴ってる)公開当初アメリカではすぐ終わったのにカナダでは4か月のロングラン、サウンドトラックは(なぜかウィニペグでバカ売れしたおかげで)ゴールドディスクにまでなったとのこと。エドガー・ライトがこの映画への愛を語るYouTubeクリップも紹介されてる。ウィニペグ住みたい・・・

エンドロールの最後まで、子供の頃に大好きだったアニメのエンドロールを見てるような気分で(やたらアップテンポな曲が流れてるからか)、やっぱり隅々まで好きなのでした。

これ・・・ハロウィンに見るべきだな絶対。(なんとなく)

2022/05/15

2022/05/15

77点

レンタル/愛媛県/ゲオ/ゲオ今治鳥生店/DVD 
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この世は地獄さ

「オペラ座の怪人」とゲーテの「ファウスト」を合わせたものをベースに現代の音楽業界を舞台にしたミュージカルムービー。

曲を盗まれ、声や顔をつぶされ、略奪愛をされた果てに、怪人“ファントム”になってまで芸術と愛を貫きたかった主人公。主人公を襲う理不尽な不幸はまるで今の音楽業界の闇そのものを
描いているように見える。

2022/04/19

2022/04/20

80点

選択しない 
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70年代テイスト満載

美しい音楽と残酷なストーリーが不思議な調和を醸し出す魅力的な映画。特に絶頂期のポール・ウィリアムスの音楽は聴き物。才気溢れるパルマの映像と相まった名作。