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さらば箱舟

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  • 平均評点

    71.2点(93人)

  • 観たひと

    167

  • 観たいひと

    20

  • レビューの数

    21

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1982
公開年月日 1984/9/8
上映時間 127分
製作会社 劇団ひまわり=人力飛行機舎=ATG
配給 ATG
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演小川真由美 時任スエ
原田芳雄 時任大作
新高けい子 ツバナ
高橋洋子 テマリ
高橋ひとみ チグサ
石橋蓮司 時任米太郡
若松武 ダイ
天本英世 鋳掛屋
蘭妖子 時任ハナ
根本豊 書生の林
福士恵二 作男ズンム
牧野公昭 鍛冶屋の六
矢口桃 その妻ミツ
榎木兵衛 蝋燭屋の茂吉
末次章子 その妻グミ
加藤土代子 時任トメ
三上博史 下男アダ
大林真由美 下女咲
斉藤優一 少年時代の大作
大山レオナ 少年時代のダイ
斎藤正治 視学官
松田政男 電気工事夫
江幡高志 弁護士の木村
小松方正 犬憑きの修験者
宮口精二 老人
山崎努 時任捨吉

解説

架空の小さな村を舞台に、約一世紀にわたる一家の興亡を描く一大叙事詩。「草迷宮」の寺山修司と岸田理生が共同で脚本を執筆。監督も同作の寺山修司で彼の遣作である。撮影は「海燕ジョーの奇跡」の鈴木達夫が担当。

あらすじ

老人と、少年・本家の時任大作が村中の柱時計を盗んで穴に埋めている。数年後、大作は本家の主人となっていた。ある日、いとこ同士である分家の捨吉とスエが結婚した。村には、そうした血統の二人が交じわると犬の顔をした子供が生まれるので、結婚を禁じるというタブーがあった。それを犯そうとする娘のことを案じたスエの父は、彼女に蟹の形の貞操帯をつけ性生活を持つことができぬようにしてしまう。捨音とスエは、何とかしてそれを外そうと焦るが外れない。夫婦生活が持てぬことから、村では捨吉が不能だという噂が広まる。大作は捨吉に女中テマリを抱くのを見せつけたりする。ある朝、皆の前で大作に不能と嘲け笑われた捨吉は、カッとして彼を刺し殺してしまう。捨吉は、スエを連れて村を逃げ出す。しかし、一晩中さまよい歩いて漸く見つけた空家に泊まった翌朝、二人はそこが同じ我が家であったことに気づいた。やがて捨吉は大作の亡霊を見るようになる。そして、徐々に彼は、物の名前を忘れていく。狂気が兆してきたのだ。本家に先代の双子の兄弟の娘だというツバナが、子供・ダイを連れて住みついた。ある日、村の空地にある穴にダイが落ちた。そして、這いあがってきた時には大人になっていた。彼はテマリを姦す。スエが鋳掛屋から買った時計を見つけた村人たちは、時計をこわしにきた。襲いかかった捨吉は、頭を一撃され死んだ。その夜、スエの貞操帯が外れた。村に、急激に文明の波が入り込んできた。村を出て行く者が増え、ダイもテマリと一緒に隣町に移って行った。ある朝、二年前に本家のお金を盗んで逃げた分家の米太郎が車に乗って戻って来た。彼は本家の壁から金貨を見つけた。それを作男ズンムが、村中にふれまわるがどの家も空家となっていた。誰もいなくなった村で、スエが花嫁衣装を着て空地の穴へ投身した。百年後、かつて空地だったところに、鋳掛屋が三脚付写真機を組み立てている。穴はなくなっている。そして、現代の服装をした下男アダの呼びかけに皆が記念撮影をしに集まってくる。

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