福岡県のある地方都市でバスジャック事件が起こり、生き残った運転手の沢井と、中学生の直樹と小学生の梢の兄妹は心に深い傷を負ってしまう。それから2年後、町に戻った沢井は、家庭が崩壊しふたりきりで暮らしていた兄妹と彼らの従兄の秋彦と一緒に奇妙な共同生活を始める。ところが時を同じくして、町では連続通り魔殺人事件が発生。疑いの目を向けられた沢井は、小さなバスを手に入れると、直樹たちと人生をやり直す旅に出るのだった。だが、彼らの行く先々で殺人事件が起こる。実は、直樹が殺人を犯していたのだ。それを知った沢井は、直樹に必ず迎えに来ると約束し、彼を警察に連れて行くと、直樹の気持ちに理解を示さない秋彦をバスから叩き出し、梢を連れて更なる旅を続けるのだった。そしてその旅の中、梢は笑顔を取り戻す。