老人介護ボランティアで徳永家を訪れた女子大生の理佳は、そこで俊雄と名乗る少年と黒い影の女の幽霊に遭遇する。数日後、理佳からの連絡がないのを心配した福祉センターの上司が、死んでいる老婆とその側で呆然としていた理佳を発見。更に、連絡を受けた警察によって、天井裏から老婆の息子・勝也夫婦の変死体が見つかった。実は9年前、その家では当時暮していた佐伯剛雄が妻の伽椰子を殺害、自らも路上で死んでいるのが確認され、6歳だった息子・俊雄が行方不明になっているという事件が起こっており、以来、その家の住人や関係者の死や失踪が続出していた。果たして、全ては強い怨念を抱いたまま死んだモノの呪いによる“業”の仕業なのか。やがて、怪現象は勝也の妹・仁美、9年前の事件を担当した元刑事の遠山、理佳の友人で小学校教師の真理子、そして理佳自身、時を隔てて遠山の娘・いずみへと波及し、全員を死に至らしめるのだった。