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赤い殺意(1964)

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  • 平均評点

    76.1点(155人)

  • 観たひと

    231

  • 観たいひと

    23

  • レビューの数

    32

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1964
公開年月日 1964/6/28
上映時間 150分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督今村昌平 
脚本長谷部慶治 
今村昌平 
原作藤原審爾 
企画高木雅行 
撮影姫田真佐久 
美術中村公彦 
音楽黛敏郎 
録音神保小四郎 
照明岩木保夫 
編集丹治睦夫 
スチル斎藤耕一 

キャスト

出演西村晃 高橋吏一
春川ますみ 高橋貞子
赤木蘭子 高橋忠江
加藤嘉 高橋清三
北村和夫 高橋清一郎
橘田良江 高橋波江
北林谷栄 高橋きぬ
宮口精二 宮田源次
露口茂 平岡
楠侑子 増田義子
近藤宏 新田
山之辺潤一 渡辺主任
北原文枝 狩原久子
加原武門 質屋の旦那
糸賀靖雄 田村英二
小沢昭一 田丸和幸
殿山泰司 楽士ベレー
井東柳晴 楽士ギター
漆沢政子 小使ばあさん
久松洪介 高屋敷町役場・戸籍係
三船好重 温泉の女将

解説

藤原審爾の原作を「にっぽん昆虫記」でコンビの長谷部慶治と今村昌平が共同で脚色「にっぽん昆虫記」の今村昌平が監督した社会ドラマ。撮影もコンビの姫田真佐久。

あらすじ

強盗が押し入った夜、夫の吏一は出張中であった。恐怖におののく貞子を、殴打しスタンドのコードで縛りあげて、獣のようにせまって来る男に、貞子は半ば気を失って呻いた。明け方強盗は再び貞子を犯して去った。“死なねばならない”貞子は、土堤下を通る鉄路にふらふらと出てみたが子供勝への愛情はたち難かった。翌日出張から帰って来た夫に、何度かうちあけようとしたが、何も気づかない風の吏一の態度に、言葉をのんだ。東北大学の図書館に勤める吏一には、事務員義子と五年も肉体関係がある反面、家庭では吝嗇で、小心な夫であった。再び強盗が貞子の前に現れたのは、あれから二日後の夜だった。乱暴なふるまいのあと、「もうじき死ぬんだ、あんたに優しくしてもらいたいんだ」と哀願した。その夜吏一に抱かれながら、貞子は、家庭の平和を乱したくないと苦悶した。だが、デパートの特売場で、強盗に声をかけられた貞子を、義子が見てから、夫は、近所の学生英二との間を疑うようになった。二月の初め、妊娠に気づいた貞子に、強盗は“腹の子は俺のだ”と執拗にせまった。吏一の父清三の葬儀に行った貞子は、自分が妾腹だという理由で入籍されず、子供の勝が清三の子になっているのを知って愕然とした。数日後、強盗が合図の石を屋根に投げたのを聞いた夫が、英二のしわざと思いこみ嫉妬にかられて隣家に踏みこんだ。夫に疑われて追いつめられた貞子は、強盗に会いにいった。強盗は平岡というトランペット吹きで、心臓を病んでいた。よわよわしい彼の表情に負けて、またも温泉マークに入った貞子は、ついに平岡を殺そうと決意した。農薬をジュースに混入して殺すのだ。吏一の東京出張中、貞子と平岡は、汽車に乗ったが、途中不通となったため、吹雪の中を疲労にふらつく平岡を助ける貞子に義子が木影からカメラをむけていた。疲労の末貞子が手を下すまでもなく悶絶してゆく平岡を前に、貞子は、何か説明しがたい胸の痛みを感じた。そして義子も、カメラをもったまま車にはねられて死亡した。何ごともなかったような毎日が始まったが、貞子のうえには、女としての自覚と責任が、新しく芽ばえていた。

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