戦国時代末期。奥出雲にあるたたら村では、たたら吹きという独自の製鉄技術が古より伝わってきた。ここで作られる玉鋼と呼ばれる鉄は純度が高く、1000年錆びないとされている。伍介はその技術を受け継ぎたたら吹きを取り仕切る村下(むらげ)の長男として生まれた。ある時、鋼を目当てにした山賊たちに村が襲われ、無残な姿に変わりはてた村を前に伍介はただ茫然と立ち尽くすしかなかった。やがて成長し、村を守るために武術の腕を磨こうと、幼なじみの新平(小林直己)と共に訓練に励む伍介(青柳翔)。村下である父は、たたら吹きの継承者である伍介を咎めずに、自らの鉄作りを背中で教えていく。村を強くしようとする伍介だが、秘伝の技術を我が物にしようとする商人の企みにはまり、村を出て侍になろうとするが……。