誰も置いてけぼりにしない

クリスマス休暇中の寄宿学校で、実家に帰らず"居残り"になった生徒と教師との交流を描いたドラマ映画。

まず、映画の冒頭からラストまでを彩るBGM、音楽の素晴らしさ。本当に1970年くらいに制作された映画なんじゃないかと思わせる雰囲気のよさがあるね。シナリオも、さりげなくも登場人物それぞれにスポットライトが当てられて、彼らの人生の重要な一面が描かれているのが上手い。全員の心に忘れ去ることのできない過去の出来事があって、クスリと笑えたり、しんみりと心に刺さったりしながら、丁寧に一つずつ消化していく。キャラクターみんなが好人物。ポール・ジアマッティ演じる先生みたいな人は、本当にいそうだ。

終始センチメンタルすぎるという見方もあるかもしれないけれど、なんか新しいけれど古き良き「いまを生きる」みたいな、よく出来た青春ドラマだと思った。クリスマスに観たい映画に新しく加わる1本なんじゃないかな。