シバジとは金をもらって腹を貸す代理母のことである。シバジを母に持つオンニョ(姜受延)は17歳の処女でありながら、後継ぎの男子に恵まれない両班(地方名家)のシン家のためにシバジを引き受ける。シン家の夫サンギュ(李九淳)は気が進まなかったが妻のユーン(方姫)に促されてオンニョとの交合の儀式に臨む。しかしその夜からオンニョは母の「決して、石ころ一つにも情けを移してはいけないよ」という言葉を忘れサンギュに愛を抱いてゆく。そしてサンギュも……。二人は逢引を交してゆくが、いつしかそれが露見することとなり、オンニョは激しく折檻される。しかしその頃オンニョの体には子を妊ったしるしがあった。そして6月、オンニョは難産の末男の子を産む。サンギュは涙を流しながら彼女を抱き締めるが、既に別れの時は来ていた。わが子の顔を見ることも許されず、オンニョは母と共に追われるように屋敷を後にせねばならなかった。