K県庁産業政策課のエリート公務員・野村聡(織田裕二)。特別養護老人複合施設建設“ケアタウンプロジェクト”を足がかりに出世を目論む彼は、ある日、県政の目玉である民間企業との人事交流研修のメンバーに選ばれ、三流スーパーの”満天堂“に派遣される。ところが、教育係として紹介されたのは、二宮あき(柴咲コウ)という年下のパート店員。しかも、マニュアル無し、組織図無し、役人のスキルが全く通用しないお客様第一主義のスーパーの現場では、書類第一主義の彼は役立たずのお荷物状態で、事ある毎にあきや他の店員たちと衝突を繰り返すのであった。そんな中、突然ケアタウンプロジェクトが始動。プロジェクトから外される形となった野村は、出世の後ろ盾でもあった地元の大手建設会社の社長令嬢からも婚約を破棄され、失意のどん底に突き落とされてしまう。「自分は、誰からも必要とされていないのではないか?」しかしその時、野村を励ましてくれたのは、意外にもあきであった。折しも、保健所と消防署の査察に入られていた満天堂は厳重注意を受け、閉店の危機に瀕しており、これを救うには野村の力が必要だったのだ。こうして、野村の作成した改善書を基に、スーパー経営の建て直しが始まった。そして、満天堂は見事検査をパスし、売り上げを伸ばすことにも成功。更に、研修期間を無事終了し県庁に復帰した野村は、望んで生活福祉課へ異動すると、仕事に邁進する傍らケアタウンプロジェクトの予算削減を議会に提案し、県政改革に乗り出していくのであった。