1636年12月14日、清が朝鮮に侵入し、丙子の役が勃発する。清の12万という大軍が攻め込むなか、王と朝廷は南漢山城に隠れるが敵兵に囲まれ、城の中に孤立してしまう。敵軍に完全包囲された絶体絶命の状況下、朝鮮の未来を見据えた大臣たちの意見は激しく対立する。吏曹大臣のチェ・ミョンギル(イ・ビョンホン)は平和を重んじ、国と民を守るために清と和睦交渉を図るべきだと考える。一方、清と真っ向から最後まで戦い、大義を守るべきだと訴える礼曹大臣キム・サンホン(キム・ユンソク)。主和派と主戦派。ふたりの意見の対立に挟まれ、王・仁祖(パク・ヘイル)の葛藤は深まるばかりであった。軍事力は圧倒的に劣勢。そして、清が示した和親の条件は、王の息子・世子を人質に送れというものだった。サンホンたち主戦派はこの条件に猛反対し、城近くにいる兵たちを集めるべきだと主張。だが城外の近衛兵たちに応戦を呼びかける檄文の手紙を届けるには、敵の陣地も通っていかねばならない。任務を受けた兵の一行は、敵軍に襲われ、乱戦で多くの命を失う。民も馬も弱っていく城内。やがて城を囲む敵の数は増え続け、敵陣の包囲網は狭まり、檄文が届くかどうかの懸念も高まっていく。サンホンは、近衛兵と時を合わせ、開城して内外から同時に攻撃すれば勝つのは不可能ではないと最後の作戦を提案。城内の食料は残りわずか。近衛兵を召集する檄文が正月15日までに届かなければ限界である。新たな檄文の手紙を届ける重大な任務に、サンホンは軍師ではなくその誠実さに信頼を置く鍛冶屋ナルセ(コ・ス)を指名する。そんな折、清の皇帝ホンタイジが清軍の陣地に到着、朝鮮王朝に対して全面降伏を迫る。降伏など受け入れられるはずがないと要求を跳ね除けるサンホンたちに対し、無益な戦いを避けるべきという考えを貫くミョンギルは“逆臣”と謗られるのを承知で降伏を求めるのだった……。