タイトルが一人息子ではなく、一人の息子。
この「の」に違和感がありました。
何の意味があるのかと思っていたのですが、本編が始まってすぐにわかりました。
ある父が亡くなったのですが、保険金の受取人に息子の樹の他に、もう一人の歩という名前がある。
歩の存在は父が他で作った子供ではないかと想像がつきます。
ただ本作は、もう一捻りしているところがあり、上手いストーリーだと思いました。
また、本作は父と息子の関係を、いい関係に描いていると思います。
嘘をつくなと教えていた父がついた嘘。
家族であっても、知っているようで知らないことばかり。
父から誉められたことがないという樹と、父に捨てられたと思っている歩。
樹が父のことを調べていくうちに、父の愛情に気づいていくようなストーリーが良かったです。
一方で樹は歩に会おうとしましたが、結局、劇中では二人は会うことがない。
父の想いに気づいた二人は、いつか父について語らう日がくるのだと思います。
さて、この日はトークショー付き。
監督と玉城裕規さんが登壇。
監督からは「そして父になる」のアンサームービーを勝手に作ったと言っておりました。
そして父になるは子供の時に父が違うとわかるのですが、大人になってわかった時にどうなるかを作ってみたとのこと。
キャストが決まっていたので、あて書きをしたそうです。
玉城さんの好きなシーンは社長で娘の誕生日会のシーンで、これは全部アドリブだそうです。
プレゼントも何が入っているのかわからなかったらしく、それでプレゼントを開けた時に「青いヤツ」になったそうです。
監督からは、その後ろに赤いヤツとか、色々あると言っておりました。
BGMがかかったトークショーだったのですが、BGMの音量がデカ過ぎでした。