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テレビ 925,511 107
その他 158,821 15
鑑賞日 2025/04/10  登録日 2025/04/13  評点 70点 

鑑賞方法 映画館/神奈川県/TOHOシネマズららぽーと横浜 
3D/字幕 -/字幕
いいね!レビューランキング 546位

偶然ではない

麻薬王の性転換を秘密裏に成功させた女性弁護士が、数年後に再会した彼/彼女の新たな人生のために奔走する。
ところはメキシコ、弁護士は有能だが、上司は悪徳富豪や政治家の弁護ばかりを引き受ける。弁論の原稿を作っても勝訴は自分の手柄にならない。
その彼女が連れ去られる。相手はメキシコでも指折りの麻薬王だった。彼は意外な依頼をする。女性になって今の裏社会から姿を消したい。弁護士は麻薬王の望みをかなえ、莫大な報酬を得る。
数年後、ロンドンのディナー会の席上で隣から話しかけてきた上品な女性は、あの麻薬王だった。彼女は言う。「(再会は)偶然ではない(=必然、運命だ)」という言葉に引かれて弁護士も生き方が変わる。再び彼女の思いを実現するために奔走する。
一方は悪徳者の存在を知りながらも正義とはほど遠いところにいる女性弁護士、もう一方は裏社会で自分の性的アイデンティティーを隠しながら極悪非道のかぎりを尽くしてきた麻薬王。この二人を主要人物に据えたことが本作品の立ち位置を示している。
これは自分の本心を隠し苦しい思いをしてきた人たちが自分の心を解放させる物語だ。
弁護士を得た元麻薬王は、自分も含めた過去の犯罪や闇に葬られた出来事で行方不明になった、つまりは殺害され埋められた人たちを探すNPO法人を立ち上げる。
元麻薬王の思いは「やるべきことを見つけた」というくらいで、本当のところは分からない。過去の罪の償いなのか。きっかけになった出来事が神の啓示だと思っているのか。
ラスト、元麻薬王は人々から聖人がごとく敬われる。この辺は、見事に過去の償いをしたと感じる人もあれば、過去を隠したままなのは人々への裏切りではないかと思う人もいそうだ。
ただ、本心を隠して苦しい思いを重ねてきた人が自分の心を解放するというのは難しいことだろうし、さらに人々への助けを担うというのはひとつの限界を乗り越えることだと言えそうだし、並大抵のことではないだろうな~と思う。
そう思うと、ラストも、ラストに至る事件(結構なネタバレなので書かないよ)も「偶然ではない、必然だ」と思えてくる。