東京近郊のある地方都市。その市立中学校のプールに夜、泰子、由美、みどり、理恵、美智子の5人の女の子が泳ぎに来た。彼女たちは、先に来ていた明に気付き、共謀して、からかった挙句に溺死寸前まで追い込んでしまう。そして、偶然出会った同級生の恭一と健に助けを求める。二人とも野球部員で、夜のランニングの途中だった。担任の梅宮教師も慌てて駆けつけ、生徒たちのいたずらを諭す。翌日、恭一は登校の途中、理恵に昨夜のことを詰問する。たが、理恵はニュースが告げていた台風のことを話すだけだった。授業中、梅宮の恋人・順子の母親、勝江と叔父の英夫が教室に入って来た。勝江は梅宮が順子に大金を貢がせたと大声で話す。そんな様子に授業は続けられなくなり、教室中に動揺が生まれる。その夜、大学生で帰省中の兄、敬士と哲学っぽい問答をした恭一は、夜のランニングに健を誘いに行く。健は明と一緒に彼の家の裏にいた。三人はクラスの女の子の話に興じ始める。明が目撃した泰子と由美の変な関係。健の好きな美智子のこと。健は以前に美智子の背中に火傷をさせたことがあった。そして恭一を好きな理恵のこと。刻一刻と台風が近付いて来る土曜日の朝。いつものように恭一は理恵の団地の前で待ち合わせるが、理恵は来ない。授業が始まって、美智子は梅宮に昨日の一件の説明を求める。そしてそれが原因で教室中が一波乱。放課後、激しい風雨の中、学校を去る梅宮のあとに校内に残った生徒たちのドラマが始まった。美智子を執抑に追いかける健。彼女を追いつめた健が我に返ったのは背中を見た時だ。家出したらしい理恵のことを考える恭一。演劇部の部室に閉じこもって帰りそびれた泰子、由美、みどり。一方、理恵は東京に出て知り合った大学生、小林の下宿についていってしまう。そこで彼女は素直に恭一への想い、台風を待っていたことを話し、突然、「帰ります」と外に飛び出すのだった。しかし電車は台風のため動いていない。その頃、台風が頭上を通過する時刻、学校に残った生徒たちは、カセットから流れる音楽に合わせて踊り始め、一時の憩いを味わう。そして、恭一を残して全員眠ってしまう。日曜日、恭一は「死は生を輝かせるために存在する」と言葉を残して窓から飛び下りる。驚いてグラウンドに走りよる健たち5人。台風が過ぎ去った月曜日の朝。学校に向かって、晴れ晴れとした顔の理恵とプールで泳ぐという明が駆けて行く。台風が過ぎた今、彼らはまた普通の中学生に戻ったのだ。