修学旅行帰りの高校生・テルを乗せた新幹線が原因不明の事故に遭遇し、静岡のトンネルに閉じ込められてしまった。狂気に走った生存者のひとり・ノブオを振り切り、もうひとりの生存者・アコと脱出を試みるテル。ところが、地上でふたりを待っていたのは白い灰に覆われた崩壊した世界だった。一体何が起こったのか? 不安と絶望に苛まれる中、彼らの前に理性を失い暴徒と化した人々や、現状を楽しんでいるかのような脱走自衛官・仁村、更に恐怖感を取り除く特殊な手術を施された“龍頭”と呼ばれる双子の少年が現れる。やがて、辿り着いた東京の地下壕。そこで、テルは恐怖から解放する非常食の存在を知る。いっそ、感じることを止めてしまえば、それを食した人々のように楽になれるのかもしれない。しかし、テルとアコはそれを拒否し、生き続けることを決意するのだった……。