1967年、コペンハーゲン。13歳のエリック(アルバト・ルズベク・リンハート)と10歳のエルマー(ハーラル・カイサー・ヘアマンエリック)の兄弟は、母親と3人、貧しいながらも、つつましく幸せに暮らしていた。ところがある日、病気が悪化した母親が入院することになり、2人は男子児童向けの養護施設に預けられる。だがその施設では、上級生のイジメに加えて、ヘック校長(ラース・ミケルセン)や職員たちによる“しつけ”という名の体罰が横行していた。新任のハマーショイ先生(ソフィー・グローベル)は、傷だらけになった2人の手当てをしながら、“言いつけを守っていれば、最後に報われる”と諭す。その話を聞き、施設を出られる日まで、幽霊のよう目立たないように過ごそうとエルマーに決意を語るエリック。ところがエルマーは、慣れない環境のせいで毎晩オネショをするようになってしまう。上級生からのイジメも止むことはなく、エリックは次第に不満を募らせてゆく。やがて、文章を読めることに気付いたハマーショイから郵便係に任命されたエルマーは、次第に元気を取り戻す。しかし、療養していた母親がクリスマス直前に急死。絶望したエリックとエルマーは施設から逃げようとするが、ヘック校長らにその計画を阻止されてしまう。2人の逃亡計画をヘック校長に告げてしまったハマーショイは、責任を感じて施設を去って行った。15歳の誕生日が近付き、ようやく施設から出られると思っていたエリックに、ヘック校長は18歳までいるよう告げる。激高してヘック校長の愛車を傷付けたエリックは、ヘック校長から暴行を受け、瀕死の重傷を負ってしまう。悲しみに暮れたエルマーは、こん睡状態のエリックに“いい方法を思い付いた”と語りかけ、ある行動を起こすが……。